ビートたけしと劇団ひとりが出演する「Canva」CMの不穏な音楽は?

ビートたけしと劇団ひとりが出演するデザイン・ツール「Canva」のCM「信じられないほど、素晴らしく。」篇が、3月27日より公式YouTubeチャンネルにて公開されています。

「Canva」は、チラシ作りから資料、SNSの投稿記事や動画作成にも便利な無料で使えるオンラインのヴィジュアル・ツール・キット。使ったことがある人なら「Canva」のロゴを見れば何のCMかわかりますが、黒塗りのベンツの後部座席にたけしと劇団ひとりが並んで座っている幕開けシーンからは妙な緊張感しか伝わりません。

たけしはタブレットで新規事業「柴犬のためのスイミングスクール」のプレゼン資料をひとりに見せます。可愛らしい柴犬のイラストや写真が配された資料を見て、誰が作ったのか問うひとりに、「俺だよ」とたけし。ひとりは「え~嘘だあ。プロレベルですよコレ」と一笑に付しますが、“たけし”“可愛い犬”“軽率なひとり”とフラグが揃ったところで、たけしは顔色を変え、重低音が唸る不穏な音楽が流れ始めます。人気のない海辺の空き地に連れてこられたひとりは、服をぬいでシャベルで穴を掘るようたけしに命じられます。5時間“墓穴?”を掘るひとり。その間もずっと、たけしが資料を作ったことを疑い続けます。「残念だよ、信じてもらえなくて」と言うたけしが合図をだしたのは、“墓穴”に流し込むのかコンクリート車……。と、ここで、ひとりは遂にたけしが資料を自身で作成したことを認め、どうやって作ったのか教えてもらうことに。音楽も穏やかなジャズベースに代り、たけしはタブレット上で簡単に画像素材を探し、デザインができることを紹介。ここで、やっとアピールするものが分かるCMとなっています。

ブラックジョーク満載の2人の名演が見れる本CM。まるで短編映画のように演出している音楽を手掛けたのは、作曲家 / ギタリストの内山肇です。ゴールデン・レトリーバーと赤ちゃんの交流を感動的に描いたAmazon PrimeのCM「ライオン」篇をはじめ、最近ではサントリー・モルツ「飲みに誘うのムズすぎ問題」篇など、印象に残るCMの数々を手掛けてきた内山肇。2008年には、カネボウ“SALA”のCM曲を集めたコンピ『SALAFABRIQUE』にも収録されたほか、2013年のNTTドコモのCMで火がついた2CELLOS「影武者」の共作者でもあります。また、2020年にはKotaro Saitoとの共作で『VOYAGER』をリリースしています。

なお、CMの後半で流れるウッドベースによるソロは渡辺等によるものです。

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