中国代表として五輪や世界選手権など数多くの国際大会で活躍した張継科（チャンジーカ）。過去には世界ランキング1位になったこともあり、ロンドン五輪では金メダル2個、リオ五輪では金メダル1個を獲得しました。
そんな張継科をモデルにバタフライが開発したラケットが「張継科シリーズ」です。今回は、そんな「張継科シリーズ」の中でも『張継科 ALC』にはどのような特徴や性能があり、どのような選手に適しているのか詳しく見ていきましょう。
『張継科 ALC』とは？
『張継科 ALC』は、2013年4月21日にバタフライから販売された「アリレートカーボン」搭載のラケットです。五輪や世界選手権で活躍した中国代表の張継科をモデルに制作されたラケットで、『張継科 ALC』『張継科 ZLC』『張継科 SUPER ZLC』『張継科 T5000』の4種類のラインナップで展開されています。
アリレートカーボンとはアリレートとカーボンファイバーを交織した特殊素材のことです。
『張継科 ALC』の構成は5枚合板＋アリレートカーボン（アウター）となっており、ラケットサイズは157×150mmで、ラケット厚は5.8mm、グリップはFL（フレア）が100×25×34mm、ST（ストレート）が100×23×28mm、AN（アナトミック）が100×24×32mmとなっており、平均重量は89gとなっています。
バタフライの契約選手である戸上隼輔（井村屋グループ）もこのラケットを使用し、2022年・2023年の全日本選手権大会男子シングルスで優勝を果たしています。
『張継科 ALC』の特徴
ここからは『張継科 ALC』の特徴を詳しく見ていきましょう。
特徴➀：バックハンドが握りやすい独特のグリップ形状
『張継科 ALC』の特徴1つ目は、バックハンドが握りやすい独特のグリップ形状です。
『張継科 ALC』は、バタフライの人気ラケット『ビスカリア』と同じ形状のグリップをしています。
全体的に太めの作りとなっており、くびれた形状をしているので、指へのフィット感が大きく向上します。バックハンドが振りやすいのはもちろん、連打時の安定感に優れているのもポイントです。
特徴②：柔らかい打球感でスピードを確保
『張継科 ALC』の特徴2つ目は、柔らかい打球感でスピードを確保していることです。
一般的に、カーボンラケットはスピードが出ますが、打球感が硬く扱いづらい傾向にあります。一方で木材ラケットは打球感が柔らかく、手に響く打球感がありコントロールし易いですが、打球スピードはカーボンラケットに劣ります。
『張継科 ALC』には、その打球感と威力のバランスを良くしたアリレートカーボンが搭載しており、扱いやすさと打球スピードが両立させています。
特徴③：回転のかけやすさ
『張継科 ALC』の特徴3つ目は、回転をかけやすいことです。
特殊素材を外側に配置するアウターのラケットは球離れが速く回転をかけにくい印象をありがちです。
『張継科 ALC』もアウターのラケットですが、実際は球持ちも良く回転がかけやすいためインナーに慣れている人も違和感なく使えるのが特徴です。
『張継科 ALC』に向いているプレイヤー
ここからは『張継科 ALC』に向いているプレイヤーを詳しく見ていきましょう。
プレイヤー①：バックハンドが得意な選手
『張継科 ALC』に向いているプレイヤーの1人目は、バックハンドが得意な選手です。
『張継科 ALC』のグリップはバックハンドが握りやすい独特の形状をしており、バックハンドが振りやすく安定します。そのため、チキータやバックハンドドライブを多用するプレーヤーとの相性は抜群です。
プレイヤー②：前陣で両ハンドドライブで攻撃していく選手
『張継科 ALC』に向いているプレイヤーの2人目は、両ハンドドライブで攻撃していく選手です。
『張継科 ALC』は木材ラケットに比べて打球スピードがあるため、前陣でコンパクトに振っても十分な威力を出す事ができます。バックハンドもやりやすいため、フォアだけでなくバックも使って高速ラリーを展開したい人にはうってつけのラケットだといえます。
プレイヤー③：攻守のバランスの良さを求める選手
『張継科 ALC』に向いているプレイヤーの3人目は、攻守のバランスの良さを求める選手です。
『張継科 ALC』には、打球感の柔らかさと威力のバランスを良くしたアリレートカーボンが搭載しており、特殊素材を外側に配置していながらも少し弾みを抑えています。インナーに比べると飛びますが、そこまで違和感はないため、アウターのラケットを初めて使う方、アウターを使用していて安定性を求めるにもおすすめです。
まとめ：『張継科 ALC』で勝てる卓球を実現しよう
『張継科 ALC』は攻撃の威力と使いやすさの両方を兼ね備えたラケットです。是非一度試してみると良いでしょう。
