観葉植物を枯らしてしまう人がやっている3つのこと 失敗しない育て方のコツを聞いた

インテリアとしても素敵な観葉植物(写真はイメージ)【写真:写真AC】

癒やしアイテムやインテリアとして、観葉植物を部屋に飾っている人は多いでしょう。大小さまざまなサイズがあり、手頃な価格で手に入りやすいのも魅力です。しかし、飾ってはみたものの元気がなくなった、しおれてきた、枯らしてしまったという経験もあるかもしれません。そこで、フラワー&グリーンコーディネーターののなかりえこさんに、観葉植物を失敗せずに育てるコツを伺いました。

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観葉植物を枯らす原因とは 「水」「光」「風」要素でチェック

観葉植物を健やかに育てるために必要な要素は、「水」「光」「風」の3要素です。買ってきて飾ってみたものの、つい枯らしてしまうという場合、水のやり方、光の当て方、風の通し方に、なにか原因があるかもしれません。

まず「水」について。枯らしてしまう多くの原因に、つい「水を与えすぎている」ことが考えられます。水は植物にとって必要不可欠な存在ですが、毎日与えるものではありません。水を与えすぎると、根が腐ってしまい枯れる原因になります。

水やりは表面の土の状態を確認してからが鉄則です。乾いていたら行いましょう。水を与えるときは、鉢底または受け皿に水が出るくらいが目安です。たっぷりと全体に行き渡るように水やりします。

次に「光」です。うっかり「直射日光が当たりすぎていること」があります。植物の光合成に光は欠かせませんが、太陽光を長時間当てすぎると葉焼けして、枯れてしまう原因になります。

基本的には、日中に電気をつけることなく明るく過ごせる場所に置くのが良いですが、窓辺が良いとは限りません。昼と夜の寒暖差が激しく、直射日光が当たりやすいので注意しましょう。観葉植物は、種類によって好む場所が違います。「買ってきて飾ってみたものの元気がなくなった……」という場合は、合わない場所に置いている可能性があるので、場所を見直してみると良いでしょう。明るさが足りないと感じる場合は、市販されている植物育成用のライトで補ってあげる方法もあります。

最後に「風」です。観葉植物を「風通しが悪い場所に飾っていること」が原因にあるかもしれません。たとえば、棚の中やトイレといった空気が滞りやすい場所です。通気性が悪いと空気がよどみ、カビが発生しやすくなります。植物の病気の原因になりますので、サーキュレーターなどを使って風通しが良くなるよう心がけましょう。

ただし、強すぎる風や、直接的に当たる風は葉から水分を奪ってしまい、枯れやすくなってしまいます。葉がそよぐ程度を目安に。

以上3つのポイントをチェックしてみてください。種類によってさまざまな特性があるので、購入する際に管理の仕方や適した場所などを確認して、植物が心地良く過ごせる環境作りを目指しましょう。

初心者も育てやすい観葉植物とは

観葉植物を部屋に飾ってみたいけれど、何を選べば良いか悩んでしまう場合は、置きたい場所の特徴をまず考えましょう。明るさや広さ、高さはどれくらいあるのかなどです。そのうえで好みのものを選ぶと良いですよ。初心者でも比較的育てやすい、管理が楽な観葉植物の特徴を紹介します。

○ポトス

初心者も育てやすいポトス(写真はイメージ)【写真:写真AC】

ポトスは、つる性の植物です。下に向かって伸びていると葉が小さくなり、上に向かうと大きくなる特徴があります。明るい場所を好みますが、耐陰性もあり、丈夫な植物なので初心者も育てやすいでしょう。

寒さにはあまり強くないので、窓際に置いている場合、冬の寒さに注意してください。直射日光、エアコンの風が直接当たらない場所に置くのが良いでしょう。水は、表土が乾いていたらたっぷりとあげます。鉢皿に水が溜まらないように。乾燥しているときは葉水を与えましょう。

○シェフレラ

品種により葉の形が違うシェフレラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

シェフレラは品種により、葉が丸みを帯びたものや細いものなどがあります。耐陰性が比較的強く、乾燥に強いのが特徴。東京以西なら外でも育ちます。順応性が高いので、育てやすい観葉植物のひとつです。

置き場所は、風通しが良く明るいところに。耐陰性はありますが、長い期間に日陰で育てると、丈夫には育ちません。定期的に明るいところに置くなどして対策を。水やりは、土が乾いてからしっかりと。あげすぎに注意しましょう。

○モンステラ

葉に特徴があるモンステラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

モンステラは、成長に伴って葉に切れ込みが入ったり、穴が開いたりします。耐暑性や耐陰性もあるので、育てやすいです。ただし、置き場所には直射日光を避けた、明るく風通しの良いところを選びましょう。エアコンの風が当たらないように心がけてください。

耐陰性はありますが、明るいところのほうが丈夫に美しく育ちます。葉が大きく育ち、広がるので、古い葉を剪定したり、支柱を立てて整えたりすることが必要です。成長が比較的早いので、根詰まりにも注意。葉水で乾燥やホコリを防ぎましょう。

○ペペロミア

葉の形や色などが多様なペペロミア(写真はイメージ)【写真:写真AC】

ペペロミアは、葉の形や色などが多様なので、好みのものを選べる良さがあります。小さいサイズのものが多いので、置き場所に困らない点も初心者向きといえるでしょう。

置き場所には、明るく風通しの良い場所を選んでください。乾燥に強いのが特徴で、水を与えすぎると根腐れを起こすため、注意が必要です。

○ドラセナ

種類が多いドラセナ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

ドラセナは種類が多く、葉の形、色など多種多様です。飾りたい室内のイメージにあったものを選びましょう。品種によっては耐陰性があるものもありますが、明るいところに置いたほうが元気良く育ちます。

寒さにはあまり強くないので、寒くなる場所に置いている場合は注意が必要です。乾燥に強いのが特徴なので、過湿にならないよう管理しましょう。

のなか りえこ
フラワー&グリーンコーディネーター。インテリア商材を扱う仕事から花の世界へ。現在はフリーで活動中。花と植物に関する提案・制作(装花・装飾・植栽など)を中心に行う。

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