初の女性受刑者受け入れ 長野、少年刑務所内の中学校

長野県松本市立旭町中学校桐分校の入学式で、新入生を代表して誓いの言葉を述べる60代の女性受刑者(壇上手前)=9日午前

 長野県松本市の松本少年刑務所内にある「市立旭町中学校桐分校」に9日、20~60代の女性受刑者5人が入学した。十分な教育を受けられなかった受刑者が希望して1年間学ぶ学校で、女性の受け入れは初めて。これまでは男性に限っていた。

 入学式で代表の60代女性は「勉強に付いていけるか不安はある。育った環境や性格は違っても、思いは一緒の5人で協力したい」と意気込みを話した。中道徹所長(53)は「世間には学びたくても学べなかった人がたくさんいる。学び直しの機会を得られたことの意味をよく考えて勉強に励んでほしい」とあいさつした。

 桐分校は全国で唯一、刑務所内にある中学校で、1955年に開校した。

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