【モノがあっても心地いい家】フードコーディネーター・こてらみやさんに学ぶ、すっきり暮らしがかなう片づけ&収納のヒント【後編】

家が散らかるのはモノが多いから。わかっていても捨てられない……。そう諦めてはいませんか? モノが多くても、片づけが得意でなくても、すっきり心地よく暮らす方法はあります。好きなものに囲まれて心豊かに暮らしているフードコーディネーター・料理家のこてらみやさんに、心地よい家づくりのヒントを伺いました。

前編はこちら。

PROFILE
こてらみやさん・フードコーディネーター、料理家

こてら・みや●京都府生まれ。
料理やそのスタイリングなど、食の総合的なコーディネーターとして活動。スパイスや香味野菜など、香りを生かした料理に定評がある。
『レモンの料理とお菓子 さわやかがあふれるレシピと仕込みもの73』(山と渓谷社)、『料理がたのしくなる料理』(アノニマ・スタジオ)など著書多数。

見せる収納できれいに、使いやすく

約3年前のリフォームで新たに生まれ変わったキッチン。

「仕事柄、アシスタントさんと一緒に作業することもあるので、アイランドキッチンに小さいシンクをつけて洗いものをしやすくしました」

家の中心でもあるキッチンだからこそ、好きなものだけを置いて。

「頻繁に使うキッチンツールは出しっぱなしに。木、ガラスなど、好きな材質でまとめています。キッチンは『どうせ他人に見せないから』と思いがちですが、逆に見せる作りにするときれいさを保てるメリットも」

鍋はリズミカルに重ねて
鍋はしまう場所がないから重ねて置いています」。下の3つはル・クルーゼ、一番上は炊飯用の土鍋。
コーヒーメーカーにもひと工夫
愛用しているカリタのコーヒーミル。「プラスチックの蓋を、木の蓋に替えて温かみをプラス」
「火用心」のお札は故郷の京都で
換気扇に京都・白雲神社の「火用心」のお札を貼り、キッチンのお守りに。
天板の上にはお気に入りのものを
天板の上にはよく使うツールを。「毎日使うものは出しっぱなしにしたほうが便利。木製カトラリーやガラスの瓶など、見て美しいものを置いています」

気軽に人を呼べる工夫も

自宅で撮影したり、友人が来訪したり、人が集まる機会も多い。

「人が来るとなると掃除をするから、家が片づく。だから人が来ることはいいことだなと思います」

さらに、モノが多いからこそコミュニケーションが増えることも。

「私自身、モノが何もないモデルルームみたいな家にお邪魔すると、何していいかわからなくなっちゃう。うちは変なものがいっぱいあるから、『これ何ですか?』『素敵ですね』など会話の糸口にも。モノが多いほうが心地よくいられる気がします」

ミニシアターになるベッドスペース
「見えるところに寝室もあるので、『いかにもベッド』と感じさせないようにカバーをかけています」。スクリーンを設置し、プロジェクターで映像が見られるように。
すぐに出せるお茶セット
お茶もコーヒーも大好き。「お客さまと一緒に楽しみたいから、すぐ出せるようにお茶セットをまとめてあります」
広いダイニングテーブル
ダイニングテーブルは幅が伸縮するタイプ。
夫の思い出を飾って
「交流のあるアオトコーヒーさんが、私たち夫婦の似顔絵スプーンを陶芸作家・岡モータースさんにオーダーしてプレゼントしてくれました」

※この記事は「ゆうゆう」2024年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

撮影/佐山裕子(主婦の友社) 取材・文/本木頼子


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