直近5戦3発、OPSは驚異の「1.704」…完全復活の大谷翔平、松井秀喜氏が持つMLB日本人最多本塁打記録に王手

Ⓒゲッティイメージズ

3発含む5戦連続マルチ安打

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は現地時間8日(日本時間9日)、敵地でのジャイアンツ戦に「2番・指名打者」で先発出場。第1打席で二塁打を放って連続試合安打を5に伸ばすと、6回の第3打席でも二塁打を放ち、続く4打席目には左中間に叩き込む今季3号ソロ。5打数3安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献した。

好調なチームとは対照的に苦しい時間が続いていた開幕直後の大谷翔平。それでも、現地3日のジャイアンツ戦の第4打席で今季41打席目にして待望の初本塁打が飛び出すと、以降は人が変わったようにバットから快音が鳴り響く。

1日空けて迎えたカブスとの3連戦初戦でも第1打席で二塁打を放つと、3打席目には2戦連発となるアーチを架ける。第2戦もシングルヒットを2本記録して3戦連続マルチ安打とすると、最終第3戦は相手先発・今永昇太の前に2打席凡退に終わったものの、今永が降板した後の3打席目と4打席目で三塁打と二塁打。長打2本で4戦連続マルチ安打とした。

こうして迎えたこの日のツインズ戦。この日は最初の打席でいきなり二塁打が飛び出すと、1-2とビハインドで迎えた6回表の第3打席でもレフトに弾き返す二塁打。ウィル・スミスの適時打で生還し、同点のホームを踏む。

この時点で連続試合マルチ安打も「5」に伸びていたのだが、これで終わらない。同点で迎えた7回表、ジェームズ・アウトマンのソロで勝ち越しに成功した後、2人が凡退して二死走者なしで大谷が打席へ。ジェイ・ジャクソンが投じた137キロの変化球を逆らわずに弾き返すと、高々と舞い上がった大飛球はレフトスタンドに着弾した。

『Statcast』のデータによると、打球角度38度で打球の高さは129フィート(約39m)という超高弾道。打球速度は106.9マイル(約172キロ)で飛距離は約110.3m、これまでの2発と比べると滞空時間の長い一撃だった。

この日は5打数3安打1本塁打1得点で、5戦連続マルチ安打をマーク。直近5試合に限れば打率.500(22-11)、3本塁打で5打点。出塁率.522に長打率1.182、OPSは1.704と驚異的な数値となっている。

先週時点では3割を切っていた今季通算の打率も.345(55-19)まで上昇。もう心配はなさそうだ。

迫る“ゴジラ超え”

また、この日の本塁打を加え、大谷翔平のMLB通算本塁打は「174」となった。

日本人メジャーリーガーの最多本塁打記録が、“ゴジラ”こと松井秀喜氏が持つ「175」。あと1本でこれに並ぶ。

昨季だけで44本塁打を放ち、直近3シーズンの平均本塁打が「41.3」本であることを思えば、当然これは通過点。昨季のア・リーグ本塁打王はどこまでこの数字を伸ばしていくのか、今季の楽しみのひとつとなりそうだ。

▼ 大谷翔平・年度別本塁打数
2018年:22本
2019年:18本
2020年:7本
2021年:46本
2022年:34本
2023年:44本
2024年:3本(現地4月8日時点)
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【MLB通算】174本



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