ビヨンセ、米ビルボード・カントリー・アルバム・チャートを制した史上初の黒人女性アーティストに

ビヨンセが歴史に名を刻んだ。 4月13日付の米ビルボード・カントリー・アルバム・チャート“Top Country Albums”で、彼女のニュー・アルバム『カウボーイ・カーター』が1位を獲得した。

これによって、ビヨンセは同チャートが1964年1月に始まって以来、トップに立った初の黒人女性アーティストとなった。

さらに、同作より3曲がそれぞれ米ビルボード・カントリー・ソング・チャート“Hot Country Songs”で1位、2位、3位にチャートインしたため、ビヨンセは“Hot Country Songs”のトップ3を同時に獲得した初の女性となった。全アーティストの中で、モーガン・ウォレンは、アルバム『ワン・シング・アット・ア・タイム』がチャートにデビューした週でトップ9を独占したことを含め、2022~23年に計4度この偉業を達成した。

3月29日にリリースされた『カウボーイ・カーター』は、初週(2024年3月29日~4月4日)全米で407,000ユニットを獲得し、今年最大の週間ユニット数を記録した。

『カウボーイ・カーター』には、タナー・アデル、ビヨンセの娘ルミ・カーター、マイリー・サイラス、ウィリー・ジョーンズ、ティエラ・ケネディ、リンダ・マーテル、ウィリー・ネルソン、ドリー・パートン、ポスト・マローン、レイナ・ロバーツ、シャブージー、ブリトニー・スペンサーを含む豪華なゲスト・アーティストが名を連ねている。また、070シェイク、ジョン・バティステ、ライアン・ビーティー、ゲイリー・クラーク・ジュニア、ザ・ドリーム、リアノン・ギデンズ、ポール・マッカートニー、ファレル、ロバート・ランドルフ、ナイル・ロジャース、ラファエル・サディーク、サラ・ワトキンズ、スティーヴィー・ワンダーもこのアルバムに参加している。

ビヨンセが黒人女性として初めて“Top Country Albums”を制した一方、ヴァリアス・アーティスツ名義でリリースされ、1994年3月に1週間首位をマークした『リズム・カントリー・ブルース』には、複数の著名な黒人女性アーティストも参加している。同作には、故ナタリー・コール、グラディス・ナイト、パティ・ラベル、ポインター・シスターズ、ザ・ステイプル・シンガーズの楽曲が収録されている。

ストリーミング、エアプレイ、セールスに基づいた“Hot Country Songs”で、『カウボーイ・カーター』より8曲がトップ10入りを果たした。「テキサス・ホールデム」は、4,790万のエアプレイ・オーディエンス数(3%増)、ストリーミング再生数2,690万回(89%増)、セールス15,000(97%増)を記録し、8度目の首位を獲得し、同チャートのストリーミングとセールス・ゲイナーを獲得した。マイリー・サイラスとのコラボ楽曲「トゥー・モスト・ウォンテッド」がストリーミング2,520万回を記録し2位に、ドリー・パートンの名曲をリメイクした「ジョリーン」がストリーミング2,240万回で3位につけている。

パートンによる「ジョリーン」のオリジナル・バージョンは1974年2月に“Hot Country Songs”で1週首位を獲得し、キャリア通算首位を記録した計25曲のうちの2曲目となった。 彼女はまた、ペンタトニックス・フィーチャーリング・パートン名義で、自ら同曲のセカンド・バージョンをチャートインさせ、2016年10月に18位を記録した。

なお、米ビルボード・カントリー・エアプレイ・チャート“Country Airplay”で、ビヨンセ「ジョリーン」は982,000インプレッションで56位を記録した。「テキサス・ホールデム」は最高320万インプレッションで33位をマークした後、当週は37位につけている。

以下、当週“Hot Country Songs”のトップ10にビヨンセが送り込んだ全8曲のリスト

1位「テキサス・ホールデム」(通算8度目の首位)
2位「トゥー・モスト・ウォンテッド」マイリー・サイラスとのコラボ(初登場)
3位「ジョリーン」(初登場)
5位「リーバイス・ジーンズ」ポスト・マローンとのコラボ(初登場)
6位「ブラックバード」タナー・アデル、ブリトニー・スペンサー、ティエラ・ケネディ、レイナ・ロバーツとのコラボ(初登場)
7位「アメリカン・レクイエム」(初登場)
9位「ドーター」(初登場)
10位「16キャリジズ」(再登場、最高9位)

6位に、1968年に発表されたザ・ビートルズの「ブラックバード」のカバーがチャートインした。これによって、故ジョン・レノンとポール・マッカートニーがソングライターとして、1989年3月にスウィートハーツ・オブ・ザ・ロデオによる「アイ・フィール・ファイン」のカバーが9位を記録し、同年6月にロザンヌ・キャッシュによる「アイ・ドント・ウォント・トゥ・スポイル・ザー・パーティー」のカバーが1週首位を獲得して以来初めて“Hot Country Songs”のトップ10に返り咲いた。

その他、ビヨンセは11位の娘のルミとのコラボ「プロテクター」や、12位のパートンを迎えた「タイラント」を含む『カウボーイ・カーター』から計16曲を“Hot Country Songs”に送り込んだ。

© 株式会社阪神コンテンツリンク