高速バス福井―名古屋線の利用が新幹線延伸後に増加 時間かかっても乗り換え不要で料金安く

福井駅東口を出発する福井―名古屋線の高速バス=4月4日、福井県福井市手寄1丁目
高速バス福井―名古屋線の乗客数/2024年3月の名古屋線1便当たりの平均乗客数

 北陸新幹線福井県内開業以降、県内発着の高速バス名古屋線の利用が伸びている。共同運行する4社のまとめによると、今年3月の乗客数は約1万3千人で前年同期比1.4倍となった。県内と名古屋方面を鉄道で移動する場合に敦賀駅で乗り換えが必要になったことで、乗り換え不要で料金も安い高速バスを選ぶ人が増えたとみられる。

 北陸新幹線と特急しらさぎ、東海道新幹線を使い、福井―名古屋間を敦賀、米原の2回乗り換えで移動する場合、所要時間は最短1時間33分で料金は8260円(普通車指定席)。敦賀―名古屋間のしらさぎを利用する1回乗り換えの場合は最短2時間7分で6960円(同)。これに対し、高速バスの福井駅東口―名古屋駅間は2時間50分かかるが、料金は3600円で約半額になる。

 高速バス「福井―名古屋線」は京福バス(福井市)、福井鉄道(福井県越前市)、名鉄バス(愛知県名古屋市)、JR東海バス(同)の4社が共同運行している。新幹線延伸後の需要拡大を見込み、昨年12月に1日8往復から10往復に増やした。

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