日米首脳、テキサス新幹線計画について協議する公算=関係筋

Tim Kelly Trevor Hunnicutt

[東京/ワシントン 9日 ロイター] - バイデン米大統領は日本の新幹線の技術を使って南部テキサス州に国内初の高速鉄道を建設する計画に再び関心を集めようとしており、今週ワシントンで開催される日米首脳会談で岸田文雄首相と協議する公算が大きい。関係筋が明らかにした。

両首脳は10日の会談の後、数十億ドル規模の同計画に対する支持を正式に表明する可能性がある。

会談の準備に詳しい関係者3人は、ダラスとヒューストンを結ぶ高速鉄道計画が議題になるだろうと話した。このうち2人は共同声明で言及される可能性が高いとの見方を示した。

一方バイデン政権の高官の一人は首脳が進捗状況を発表できる段階には至っていないようだと述べた。

いずれの情報筋も最終的な合意の詳細は岸田氏の訪米前に変わり得ると指摘した。

日本の外務省は両政府が共同声明を調整中としてコメントを控えた。ホワイトハウスもコメントを避けた。

高速鉄道はテキサス・セントラル・パートナーズとアムトラック(全米鉄道旅客公社)が建設・運営を手がける。完成すれば現在車で3時間半かかるダラスとヒューストン間の380キロメートルが90分で結ばれる。

建設費用は250億─300億ドルと見積もられている。日米首脳が支援を表明すれば、民間投資家から資金を集めやすくなるとの見方もある。しかし米下院共和党の強硬派議員などは強く反対しそうだ。

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