家庭の負担軽く 給食費の完全無料化スタート 群馬・沼田市

 群馬県沼田市の小中学校と特別支援学校で8日、給食費の完全無料化がスタートした。この日は各校で入学式や始業式が行われ、同市東原新町の沼田東小(内藤麗子校長、229人)では、5.6年生89人が午前11時半ごろから各教室で無料化された給食を初めて味わった=写真

 給食は市学校給食センター(同市利根町)で作られ、この日のメニューは肉豆腐丼、のり塩ポテト、牛乳。食べ終えた塩野賛侍さん(6年)は「いろいろな食材があって、おいしかった。給食は好きな食べ物が増えるから大好き」と喜んでいた。

 同市の学校給食費無料化は2023年度に中学3年生のみで始まり、24年度から小中学生全体に拡大した。これまでの給食費は月額で小学生4200円、中学生4700円だった。無料化により家庭の負担が軽減される。

 無料対象は同市に住所がある小中学生。市は24年度に2896人を見込み、一般会計当初予算に事業費として1億5200万円を盛り込んだ。

 無料化を22年の市長選で公約に掲げた星野稔市長は「市の少子化の状況に危機感を覚え、完全無料化を決断した。子育て支援と合わせ、働き場を確保する企業誘致にも力を入れていきたい」と話している。

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