犬が床で体をくねくねさせる心理4つ 可愛いからといって放っておくと危険な状態まで

犬が床で体をくねくねさせる心理とは

犬が床にあお向けで寝るいわゆる「ヘソ天」ポーズを取りながら、さらに体をくねくねさせる行動は、飼い主さんや周囲の人を笑顔にするほど可愛いものです。散歩中など、家の外でも寝転がって体をくねらせる犬もいますね。

しかし、なぜ犬は床で体をくねくねさせる行動を見せるのでしょうか。

この行動の中には、放っておくと危険な状態も潜んでいることもあるので、その仕草を見せるときの犬の心理を探ることが大切です。

そこで今回は、犬が床で体をくねくねさせる心理について解説します。愛犬がよく床で体をくねくねしている場合には、ぜひ参考にしてください。

1.かまってほしい

飼い主さんや誰かの視界に入って犬が床で体をくねらせるのは、「かまってほしい」というアピールである可能性が高いです。

過去に一度でも愛犬のヘソ天ポーズを見て笑った経験があれば、「こうすれば遊んでもらえる」と犬は記憶します。また、お腹をマッサージされるのが好きな犬も、床で体をくねくねさせて見せることがあります。

「最近愛犬と遊ぶ時間がなかなか取れていない」と感じている方は、ぜひ愛犬と触れ合う時間を作ってあげてください。

2.においをつけたい

においにとても敏感な犬は、本能的に自分が好きなにおいを体につけることがあります。飼い主さんの洋服やタオルの上で体をくねくねさせていたら、大好きな人のにおいを付けて安心したいのかもしれません。

また、犬はミミズなど強いにおいを好むので、地面に体をこすりつけることもあります。犬にとっては本能的な行動なのでやむを得ない部分もありますが、草むらにはダニなどの害虫が潜んでいるため、帰宅後はよくブラッシングを行うなどお手入れをするようにしてください。

逆に、シャンプーをした直後に床に体をこすりつける犬もいますよね。これは、自分のにおいが気に入らないという理由から、別のにおいで紛らわせようとしている可能性があります。

「せっかくきれいにしたのに」と飼い主さんは落胆するかもしれませんが、犬にとって自分のにおいは重要なものなので、そっと見守ってあげましょう。また、犬用のシャンプーはにおいのないものをおすすめします。

3.体をほぐしたい

犬も人間と同じように、体をほぐすために床の上で体をくねらすことがあります。散歩から帰った後や寝る前のリラックスタイムとして、床の上であお向けになる犬もいますね。

犬がお腹を見せるポーズは、ボディチェックをするチャンスでもあります。ぜひマッサージをしながら、ケガや体調不良がないかチェックしましょう。

4.背中がかゆい

注意したいのが、背中がかゆいという理由で床で体をくねくねさせているときです。ダニやノミなどの寄生虫による感染や、アレルギーや乾燥などで皮膚に炎症を起こしている可能性を疑いましょう。

換毛期はかゆくなりやすいですが、そうではない時期に体をかゆがるようであれば一度動物病院で診察を受けてみてください。シニア犬も免疫力の低下により、体にかゆみなどの症状が出やすいので注意しましょう。

まとめ

今回は、犬が床で体をくねくねさせる心理について解説しました。

犬が床で体をくねくねさせる仕草は、可愛い中にもみんなを笑顔にさせる面白さがありますよね。そんな仕草をしているときの愛犬の心理は、つねに敏感に感じてあげたいものです。

しかし、この甘えているような可愛らしい仕草でも、場合によっては「背中がかゆい」という理由でしていることもありますので、注意深く観察することも忘れずに。

もし愛犬が頻繁に体を床にこすりつけている場合は、早めに動物病院で診察を受けてくださいね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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