大阪・関西万博の大屋根リングは8割完成 池坊理事「木の香りがして清々しい気持ちになった」

池坊専好氏(右)と大崎洋

「大阪・関西万博催事検討会議」記者会見が9日、都内の日本外国特派員協会で開かれた。

会見には会議の共同座長である池坊専好氏と大崎洋氏、2025年日本国際博覧会協会の副事務総長・高科淳氏と催事局長・武田家明氏が出席した。万博は来年4月13日から10月13日まで184日間の期間、大阪・夢洲(ゆめしま)で行われる。この日は「第5回催事検討会議」などの結果を踏まえて、主に高科氏から準備の進捗状況が伝えられた。

会場のシンボルとして建設が進む、全長2000メートルの木造建築「大屋根リング」については「そのうちの8割ができております」と発表し「今年9月には全体がつながる予定」と明かした。またこのリングについては、万博終了後に「残置」「リユース」など複数のアイデアがあるとしながら「SDGsの観点から、できるだけリユース、リサイクルを進めたい」とコメントし、現状は可能性を模索している段階だと伝えた。結論が出るのは「もう少し先」になるという。

池坊氏は、実際にリングを視察した際の感想として「木の香りがして清々しい気持ちになりました。また、大屋根リングから見た景色は本当に壮観で、1日を通してさまざまな風景が楽しめると実感しました」と伝えた。

ただ、これらの建築費用や運営・警備などをめぐる〝巨額費用〟も話題となっている。報道陣からこれらの原因を問われた高科氏は「主に物価、人件費の高騰が理由」と説明したうえで「貴重な税金という費用ですから、きちんと執行管理を厳しくしながら、透明性を高めて逐一報告しながら、これ以上は上振れしないようにしていく」と語った。

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