藤本賞に『ゴジラ-1.0』からプロデューサーら6人 特別賞の役所広司は「私がいただくのは何かの間違いでは」

「第43回藤本賞授賞式」が開催【写真:ENCOUNT編集部】

柳井康治氏「このような賞をいただいて非常に光栄」

映画製作者を顕彰する「第43回藤本賞授賞式」が9日、東京・丸の内のパレスホテル東京で行われ、『ゴジラ-1.0』の臼井央氏らが受賞した。

臼井氏は「『ゴジラ-1.0』は幸せな仕事だったと思います。いろんなところに連れて行ってもらい、見たことがない景色を見せていただきました。何よりも、実写の邦画で一番お客さんが入ったこと、海外で日本の実写映画で一番お客さんが入ったことがうれしいです」などと話した。ほかには、阿部秀司氏(故人)、山田兼司氏、岸田一晃氏、阿部豪氏、守屋圭一郎氏が受賞した。

同・特別賞は第76回カンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞し、第96回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた『PERFECT DAYS』の製作者、柳井康治氏、高崎卓馬氏、主演・役所広司、ヴィム・ヴェンダース監督。

ファーストリテイリング取締役の柳井氏は「毎日ご苦労されている清掃員の方々に感謝する短い映像作品を作ったら、というところからスタートしました。それがカンヌにもアカデミーにも連れて行ってくれ、このような賞をいただいて非常に光栄です」と話した。

役所、ヴェンダース監督は欠席。高崎氏が2人のメッセージを代読。役所は「映画製作者に送られる藤本賞を、俳優の私がいただくというのは何かの間違いではと思いました。この映画との出合いは、今までの俳優と映画との出合いとは全く違っていました。一生に一度の賞をいただき、ありがとうございます」とのコメントを寄せた。

同・新人賞は水木しげる生誕100周年を記念したアニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の内藤圭祐氏が受賞した。

藤本賞は『社長』シリーズ、『若大将』シリーズ、成瀬巳喜男監督と組んだ文芸映画など、幅広いジャンルの映画を世に送り出したプロデューサー、藤本真澄氏の業績を記念し、毎年、全国の劇場公開用映画の中で、特に観客の多大な支援を受け、優れたエンターテイメント性を持った製作者を表彰するもの。ENCOUNT編集部

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