「世界と戦えるひとつの証明になった」日テレ・東京ヴェルディベレーザの藤野あおばが北朝鮮戦で示した“WEリーグの価値”

パリ五輪出場を決めた後、日テレ・東京ヴェルディベレーザの藤野あおばは「WEリーグの観客数が若干増えた」と証言。なでしこジャパンの躍進がひいてはWEリーグの活性化に繋がると信じている。

「試合会場に足を運んでいただきたい。これに尽きます」

パリ五輪出場をかけて戦った北朝鮮戦で大観衆に見守れる中プレーした幸福感から発せられた言葉だとも感じる。ファン・サポーターあってのプロ。藤野は20歳にしてそれを自覚しているのだろう。

「コロナ禍を経て、試合後に選手たちがサインをしたり、直接ファン・サポーターの方と触れ合う機会も増えました。なので、是非足を運んでいただけたらと思います」

なでしこジャパンも海外組が増える中、先の北朝鮮戦、ホームゲームではWEリーグ所属の藤野と高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)がいずれもゴールを決めている。

「この前の北朝鮮戦で自分と(高橋)はなさん、ともにWEリーグの選手が点を決めたことは、リーグにとって良い影響になります。国内でやっていても世界と戦えるひとつの証明になったと思います」

2023-24シーズンのWEリーグで、日テレ・東京ヴェルディベレーザは13試合を消化して4位。ここまでの3ゴールを「物足りない」と反省していた藤野が何よりこだわっているのは結果である。

「昨季とポジションが変わって役割も変化していますが、それでも自分に求められているのは結果。チームを勝利に導くうえでゴールは大事で、得点力の部分は精度を高めていきたいです」

なでしこジャパンのレベルを引き上げるうえで、藤野の成長はキーファクターのひとつになるかもしれない。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

© 日本スポーツ企画出版社