九州初!! 平日休める「くまなびの日」導入 熊本県立の中高校など 県教委、家族と休める時間確保 事前申請で忌引き同様の扱い

「くまなびの日」の試行が報告された熊本県教育委員会定例会=9日、熊本市

 熊本県教育委員会は9日、県立学校の生徒が平日に学校を休める制度「くまなびの日」を、本年度から試行すると発表した。体験学習など多様な学びの機会を生みだそうと、平日に家族で一緒に休める時間を確保する。保護者の事前申請で、欠席にはせず忌引きと同様の扱いにする。県教委によると、同様の制度を県単位で導入するのは九州で初めて。

 対象は県立中学校と高校、特別支援学校の生徒。保護者の事前申請を受け、校長が判断する。年3日以内で連続取得も可能。受けなかった授業内容は自習で対応する。制度名「くまなび」は「熊本」と「学び」を合わせた。

 県教委は市町村教委に対し、試行への参加を依頼した。試行期間中に課題を整理し、早ければ来年度からの本格導入を目指す。

 同日、県庁であった定例会で説明した県教委教育政策課の岸良優太課長は「歴史探訪や自然体験など、校外で行う学習活動を想定している。自由度の高い運用を目指していくので、積極的に活用してほしい」と話した。

 子どもが家族と一緒に休める環境整備を巡っては、政府が学校休業日の分散化を推進している。県教委は夏休みなど長期休業日の一部を、学期中に分散して取得できる制度を昨年度導入。宇土中・高が10~11月、土日祝日を含め9連休を認めた。本年度は熊本商、矢部、八代清流、球磨工、南稜の5校が新たに実施する予定。(後藤幸樹)

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