早くも前哨戦過熱…唯一の事実上”与野党対決”「衆院補選島根1区」告示を前に大物議員続々島根入り

衆議院補欠選挙の告示まであと1週間となりました。
全国3か所で実施される補選ですが、細田博之前衆院議長の死去に伴う島根1区だけが、唯一事実上の与野党対決の見通しです。
激戦が予想される中、告示を前に先週末も両陣営の有力議員が島根入りするなどすでに選挙戦は佳境を迎えつつあります。

このうち立憲民主党元職の亀井亜紀子さん(58)の陣営では、先月に続いて党の泉健太代表が先週末、早くも2回目の島根入り。このうち一畑電車で着いた雲州平田駅前には300人の支持者が集まりました。

立憲民主党 泉健太 代表
「島根1区の有権者の皆様は何のために1票を持っているんですか。これをみんなで考えるべき時だと思います。自民党の裏金っていうのは違反行為ですからね。そういう違反行為をやり続けていた政治を変えなきゃいけないというのが、今回の島根1区のチャンスじゃないですか?皆さん。」

共産党が候補擁立を取り下げ、事実上の野党代表となった亀井さん。
泉代表ばかりでなく、3月には岡田幹事長ら党幹部も続々と島根に入りし、裏金問題追及の手を緩めません。

立憲民主党 岡田克也 幹事長
「私は全然関係ない、知りませんでした。口裏を合わせるようにそういうことしか言わない。本当に情けない」

しかし、これまでの選挙とは有権者の反応が違うとしつつも、挑むは自民王国、慎重な姿勢は崩しません。

立民・新 亀井亜紀子さん
「集会をやっても、来て下さる方は関心のある方が来て下さるので今、私が目の前で接している人の反応で判断はできない。」

一方で、自民党公認の新人、錦織功政さん(55)の陣営でも先週末、次期総裁の可能性もあるとされる上川陽子外務大臣が松江市で女性のつどいと題した講演会を開き、故人の思い出の紹介を交えて錦織さんの支持を訴えました。

上川陽子 外務大臣
「(細田議長の時)自分は文字活字の議員連盟(活字文化議員連盟)の会長をしてるんだけども、是非(あなたに)会長代行をやって欲しいと。お断りをしたんですが、代行なら良いだろう?と言われまして。私、総会に行きました。議長が来られまして、これから会長になる上川陽子ですと言って私のこと紹介したんですよ。(笑い)すっごい読書家です。錦織さんは。是非、もちろん仲間になって頂けるものと。」

会場は用意された800席がほぼ満席。講演会の後は上川大臣の前に握手を求める長い行列ができました。

一方で、裏金問題に関しては、党の処分が出る前に3月、島根入りした茂木幹事長が、島根から自民党を再生すると誓いました。

自民党 茂木敏充 幹事長
「国民の信頼回復を図りながら、この選挙で自民党の基盤をさらに確かなものにし、自民党の再生、日本の再生を果たしていく」

3つの補選の中で、唯一自民党が公認候補を立てる島根1区。
来るべき総選挙をにらみ、まさに負けられない戦いです。

自民・新 錦織功政さん
「(上川大臣の)この勢いを是非お借りして、これからの選挙戦を戦い抜いて行きたい」

(Q自民党の処分が出たが?)
「これはあくまで一歩にしか過ぎません。これからも私たちは身を引き締めて、選挙に向けて誠心誠意努力していかなければならない」

このほか諸派の新人・佐々木信夫さん(85)も立候補を表明している衆院補選は、今月16日告示、28日投開票です。

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