西鉄、熊本市に賃貸用の物流施設整備へ 東京2社と共同で25年着工、27年3月完成予定 TSMC進出の需要見込む 

西日本鉄道など3社が熊本市東区に整備する賃貸用の大型物流施設の完成イメージ(西日本鉄道提供)

 西日本鉄道(福岡市)は9日、戸田建設と東京建物(いずれも東京都)と共同で、熊本市東区に賃貸用の大型物流施設を整備すると発表した。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出で半導体関連の物流が活発化していることを受け、今後も増大が見込まれる倉庫需要を取り込む狙い。

 西鉄が物流施設の賃貸ビジネスに参入するのは初めて。施設の建設地は、東区戸島の国道443号沿い。計画では、約3万2770平方メートルの敷地に、4階建ての倉庫(延べ床面積7万2614平方メートル)1棟を整備する。複数の企業が使用する「マルチテナント型」を採用する。

 2025年10月に着工、27年3月に完成予定。投資額は非公表。9日付で3社が共同事業に関する基本合意書を締結した。

 今回の建設地は、TSMC進出を受け、熊本市が新たな産業用地を確保しようと、昨年9月に開発事業を担う共同企業体(JV)3者と協定を結んだ市内3カ所の一つ。(立石真一)

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