ジョコビッチ、最大の目標はオリンピックのタイトル「パリでピークを迎えたい」

ジョコビッチ「オリンピックは常に優先事項」

現在開催中の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」に第1シードとして出場する世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)。今夏の優先事項をパリ五輪だとした。

今季、全豪オープンでは準決勝でヤニック・シナー(イタリア/同2位)に敗れ、「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ATPマスターズ1000)ではまさかの3回戦敗退となったジョコビッチ。2019年シーズン途中からコーチを務めていたゴラン・イワニセビッチ氏との関係も解消した。

陣営には古くからジョコビッチのことを知っている同じセルビアの元ダブルス世界ランク1位のネナド・ジモニッチ氏が臨時コーチを務め、クレーコート・シーズン初戦に。「正直なところあまり期待はしていない」と自身の期待値は低いとし、「クレーコートでの自分のプレーを確立させることが大事」とまずはクレーコートの戦いになれる必要があるという。

その最大の目的は、やはりパリ・オリンピックだ。ジョコビッチは、2008年の北京から2021年の東京まで4大会連続で出場し、北京五輪の男子シングルスで銅メダルを獲得して以降はメダルを獲得できていない。

グランドスラムを24度制し、マスターズ1000も全大会で優勝。年間王者は史上最多8度で、先日はロジャー・フェデラーの記録を更新し最年長での世界ランク1位となるなど、テニス界の記録を次々と打ち立ててきたジョコビッチにとって、経歴に唯一足りないものはオリンピックでの金メダル。「パリでピークを迎えたいし、そこで最高のテニスをしたいんだ。ほかのクレーコート大会でいい結果を残せたとしてもそれはボーナスだ」としている。

また、「パリ・オリンピックはとても重要で、僕にとってオリンピックは常に優先事項だったんだ。でも、ここ3、4回のオリンピックでは後半に進むことができなかった。その状況も今は少し違う。初めてクレーコートでのオリンピックだ。肉体的にも精神的にも準備したい」とユーロスポーツなどの海外メディアは報じており、今年で37歳を迎えるジョコビッチにとって最後のチャンスになる可能性が高いパリ・オリンピックでの金メダル獲得に力を注ぎたいのがわかる。

今大会は、ジョコビッチのマスターズ1000の成績で最も勝率の低い大会(72%/36勝14敗)。クレーコート・シーズン初戦でどれだけリズムをつかめるだろうか。もし、優勝すればすべてのマスターズ1000で3度以上のタイトルを獲得する「トリプルゴールデンマスターズ」を達成する。

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