「コンテナ型ホテル」が北陸初進出、富山県黒部市にオープンへ タイヤがついた“客室”は災害時は“避難所”にも

災害時の避難所でのプライバシーが課題となる中、災害時にも活用できるホテルが、富山県黒部市に誕生しました。特徴は、「コンテナ型」そし「移動式」です。

富山県黒部市の道の駅「KOKOくろべ」の隣に設置されたコンテナ型のホテル「ホテルアールナインザヤード」。

広さおよそ13平方メートルの客室に、広々としたダブルベッド。エアコンに冷蔵庫、電子レンジなどの家電が完備。さらに、ユニットバスも。

この施設は建築や不動産事業などを手がける「デベロップ」(千葉県)が運営していて、2018年からこれまでに79店舗、およそ2800室を展開しています。

デベロップ・岡村健史社長: 「黒部市さんって、ダム含めてめちゃくちゃ有名じゃないですか。その中で、まだまだホテルの数的にも足りていないということが数字上のデータで出ていますので、そのあたりも踏まえて、今後のインバウンドの方の誘引も含めたところで、我々のホテルというのは活躍できるのではないのかなと」

このコンテナホテル最大の特徴は、コンテナにタイヤがついていること。これによりトレーラーでけん引して動かすことができます。普段はビジネスホテルとして営業しますが災害が発生すると被災地に運ばれ避難所や医療の拠点として活用する「レスキューホテル」へと変わります。

2020年以降の新型コロナ対応ではコンテナホテル203室を臨時の医療施設として提供してきました。

デベロップ・岡村健史社長: 「僕らがこのレスキューホテルというサービスを展開し始めたのは東日本大震災のあとです。プライベートの空間がないと、どうしても困る人がいるということを始めて意識したのが、あの時だったと思います」

高齢者や妊婦、障がいのある人など通常の避難所での生活が困難な人の宿泊場所をできるだけ早く確保したいー。そんな思いから、デベロップは、全国140の市町村と災害協定を結んでいて、9日、黒部市とも協定を結びました。

デベロップ・岡村健史社長: 「災害があった時に、プライベートの空間の提供、また、仮設住宅が整うまでのつなぎの役割は担えるのではないかなと考えています」

レスキューホテルとビジネスホテル、2つの顔を持った移動式ホテル。4月17日にオープン、10日午後3時からHPで予約の受け付けが始まります。

© 株式会社チューリップテレビ