地震に負けず咲き誇る氷見のサクラ 立山連峰と富山湾を一望できる高台で満開 富山・氷見市

能登半島地震では富山県内に津波警報が出され、氷見市では高台に多くの住民が避難しました。

その高台にことしもサクラの季節がやってきました。

地震の被害を受けた富山県氷見市。
海沿いにある大境の九殿浜園地には立山連峰と富山湾を一望できる高台があり、毎年春になると満開のソメイヨシノが咲き誇ります。

あの日、津波警報が出され、この高台には多くの避難者が集まりました。

区長「津波がまず心配だったんです、ただ一番良かったのはみんな自分でもう津波って言ったらここだっていうのを認識してたんだと思うんです、だから回らんくてもみんな順次こちらへ上がってきておりますからそれはよかったかなと思うんです」

大境の住民のおよそ7割ほどが不安の中この高台で一夜を過ごしました。地面には亀裂が走り地震の大きさを物語っています。
被害は園内の木々にも。幹から無残にも折れてしまったソメイヨシノ。地震の影響とみられています。

「せっかくの綺麗な桜がこんなのになってると思わなかったし・・・」

しかし折れた部分をたどると
薄ピンク色の花が力強く咲いていました。

区長「なんとか残って咲いてくれた、きれいだよねそれは思いますね。被害があっても生命力あるね、生きたいんじゃないの、生きるってことじゃないの」

この高台のふもとに広がる集落は地震で大きな被害を受けた姿地区です。家屋や納屋の倒壊がありましたが、地震から3か月が経過し、ようやく公費解体が始まり復興の槌音が響いています。

被災地に咲いた満開のソメイヨシノ。これからも春が来るたびに咲き誇り復興を見守り続けます。

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