やってはいけない! 強風&突風の「春キャンプ」危険すぎる「5つのトラブル」実体験レポ

春は強風や花粉、寒暖差に気をつけてキャンプを楽しもう(撮影:伏見みう)

日中はポカポカ陽気の日が増えてきて、春はキャンプの計画を立てる人も多いだろう。春は寒さに震えることもなく、花も芽吹いてキャンプ日和の日が多いが、移動性高気圧や低気圧が交互に日本付近を通過するため、強風が吹く日が多い。また寒暖差が大きく、花粉が飛ぶ季節でもある。

強風や寒暖差、花粉を侮ると楽しいキャンプが残念な思い出になってしまうので、注意が必要だ。そこで今回は、筆者の体験した春キャンプの失敗エピソードを5つ紹介しよう。

■春キャンプの失敗エピソード5選

●1. ペグの打ち方を間違えて強風で抜ける

タープやテントを固定するため、ペグをしっかり地面に打ち付けることが重要だ。ロープに対して90度程度の角度をつけて打ち付けることで、強度を保ち風が強くても抜けにくくなる。

しかしながら、過去に一度ペグをロープと同じ方向に打ち付けてしまい、強風時にペグが抜けて勢いよく飛んでしまったことがある。幸い、誰も怪我をしなかったがタープも倒れてしまい、設営し直すことに。

風が強い日はしっかりしたペグを使い、角度に気をつけて打ち付け、タープがしっかり固定されるようにしなければならない。風が強い中の設営が大変で焦ってしまったが故の失敗エピソードだ。ペグが飛ぶのも大変危険なので、春の強風に備えてペグは角度や本数に気をつけてしっかり打ち付けよう。

●2. せっかく設営したのに強風でものが飛んでいく

前述の通り、春はいきなり突風が吹くこともあり、ゴミ袋や軽いギア、小物などが飛んでしまう。筆者は何度か設営して休憩、と一休みした際に強風でテーブルの上のものやゴミ箱が倒れて、飲み物がこぼれたり飛んでしまったものを回収したことがある。春のキャンプは風でギアが飛んだり倒れたりしないよう、重りを用意したりして倒れないように工夫しよう。

●3. カセットコンロの火が風に煽られ器具に引火

キャンプにカセットコンロを持参して、お湯を沸かしたり調理をすることが多い。キャンプ用のものではなく、自宅で使っているものを流用する人も多いだろう。

筆者も自宅で使っているものをキャンプで使用したことがあるが、強風で火が暴れてしまい、コンロに燃え移ったことがある。これは失敗を通り越したヒヤリハットエピソードで、本体の底に火が移って燃えた時はパニックになった。ボンベが熱くなって爆発しないように、慌てて消火してことなきを得たが、キャンプでは防風壁のあるしっかりしたカセットコンロを使うべきだと再認識した。風で火が煽られないようにカセットコンロの周りにウインドカバーを使うと熱がこもって危険なので、できるだけ使用は避けるようにしよう。

●4. とにかく花粉がすごい

春は花粉が飛ぶ季節なので花粉症の人は薬やティッシュが必要、というだけでなくテントやタープにべっとりついて、撤収が大変になったことがある。撤収時に花粉がついたタープやテントを拭いている間にも風が吹いて花粉が舞うので、チェックアウト時間ギリギリになってしまい焦ってしまった。花粉対策に一時的に保管できる大きなゴミ袋やビニールバッグなどを用意しておけば、花粉や汚れも気にせずざっくり収納でき、撤収が楽になるのでおすすめ。この方法は雨の日にギアを濡れたまま収納して家で洗う、乾かすのにも使えるので、ざっくり撤収ができるように工夫しておくことが大切だ。

●5. 寒暖差を甘くみてビールを飲みすぎてお腹を冷やす

“キャンプでビール”を楽しみにしている人も多いだろう。筆者も冷えたビールが大好きで、春のポカポカ陽気を浴びながら設営後の一杯、焚き火をしながら一杯と飲むことが多い。しかし、寒気と暖気がぶつかる春は前線が発生しやすく、天候も変化しやすい。ポカポカ陽気の昼間のビールでくつろいでいるうちに、肌寒い夕方になり体調を崩すことも。実際に筆者もビールを飲んでいる間にどんどん気温が下がってしまい、酔った訳でもないのに寒さに震えてしまったことが何度もある。

春キャンプでは寒暖差に備えてダウンや膝掛け、湯たんぽやカイロなどを持参し、体を冷やさないように注意しよう。

■しっかり準備と対策をして、春キャンプを楽しもう

春はポカポカ暖かい陽気に誘われて外出を増やしたくなる季節。冬季休業していたキャンプ場も続々オープンするため、キャンプに行くのにうってつけだ。時期が合えばお花見キャンプも楽しめる春は、キャンプ計画を立てる人も多いだろう。

春ならではの強風や花粉、寒暖差に注意して、せっかくの春キャンプを失敗せずに楽しく過ごそう。

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