ともさかりえ「30代中盤が自分に対して一番モヤモヤしていた」 心やカラダとの向き合い方

俳優デビュー~anan世代の頃

ともさかりえさんがデビューしたのは12歳の時。以来、ドラマや映画など多数の作品に出演。学業と芸能活動の両立で体調を崩し、生理が止まってしまった時期もあったそう。

「当時は誰にも相談できなかったですね。生理でカラダが辛い時も、伝えたところで現場が待ってくれるわけではなく…。むしろ、言っちゃいけないことだと思っていました」

25歳で出産した際も、近しい友人はまだ独身だったため、悩みをシェアできる相手がいなかったのだとか。

「出産を機に、メンタルが激変したんです。出産前はハイ状態だったのに、産後1か月は気分がドン底。辛くてしょうがなくて、毎日泣いて暮らしていました。いま振り返るとホルモンバランスの影響が大きかったと思うのですが、あの頃はまだSNSもなかったので情報が少なかったんですよね。子供の成長ペースについても正解がわからず、マタニティ雑誌を読んでは“うちと全然違う…”と落ち込んで。“世界にはこの子と私しかいないんだ”と思うくらい、すごく孤独を感じていました」

その後、産後3か月で仕事復帰。肉体的にもハードだったはずだが、どのように乗り越えたのだろうか?

「もう気合です、気合(笑)。一人で全て抱え込んで、気合だけで乗り越えてきました。もしあの頃の自分に会えたら、ゆっくり話を聞いていろいろと教えてあげたいですね」

35歳の転機

持ち前の“気合”で育児と仕事にひたすら邁進する日々が続く中、35歳を過ぎた頃からカラダに変化が。

「肌質が変わりだしたことを皮切りに、あちこち調子がおかしくなってきて。特に実感したのは、漠然とした疲労感。以前は夜中まで撮影して翌日の早朝からまた撮影でも気合でいけたけれど、徐々に前日の疲れが取れなくなってきたんです。そうやって肉体が変化する一方、“もういい大人なんだから、こんなことで辛いと言っちゃいけない”とか、“頑張れない自分がダメなんだ”という思いも。30代中盤が、自分に対して一番モヤモヤしていた気がします」

冷えも悪化し、冬場はカラダの芯まで凍えて眠れないほど。以来、一年を通してレッグウォーマーや温かい飲みものでカラダを温めるようになったというが、40代を迎えると、これまでとは明らかに違う不調を経験する機会が増えたのだとか。

「女性の不調って人それぞれだと思いますが、私の場合はホットフラッシュ的な大量の発汗が大きかったですね。もともと汗をかかないほうだったので婦人科を受診したところ、更年期の症状だと言われて。薬は必要ないという診断だったのですが、のぼせや疲れやすさといった様々な変化を感じる中で、安心して飲めるサプリがあったらいいな…と思うように。それなら自分で作ってみよう、とサプリの開発を始めたんです」

女性のゆらぎにアプローチする成分を探し、辿り着いたのが“マカ”。

「男性向けのイメージがあるけれど、アンデス山脈に自生している植物なのですごくパワーがあるんです。私自身も1年ほどサプリを飲み続ける中で“なんだか調子がいいかも”という実感があって。もちろん薬ではないから劇的に変化するわけではないけれど、絶好調になりすぎるのも反動が怖いじゃないですか(笑)。やっぱり日々の暮らしって、“なんかいい感じ”がコンスタントに続くほうが平和だし安心感があると思うんです。更年期を実感した時は“この先自分はどうなっていくんだろう”と焦りや恐怖を感じましたが、カラダの不調が軽減していく中で心持ちも徐々に軽くなっていきました」

今の心地よい私

年齢やライフステージの節目に訪れるカラダの変化に、自分なりの方法で向き合ってきたともさかさん。そんな彼女が、いま思うことは?

「やっぱり心とカラダって、どちらかだけが調子よくてもうまくいかないんですよ。若い頃はどちらかが傾いても乗り切れるけれど、どうにもならない場面が増えてくる。だからこそ、どちらもバランスよく整えてあげないといけないなって感じます。それにホルモンって思いのほか厄介で、自分ではコントロールできない部分も大いにあって。なのに女性は責任感が強い人が多く、不調を自身のせいにしがち。それでは精神的にも辛くなってしまうから、調子が悪い自分も否定せずに受け入れてあげることが大切だと思うんです。そうやって自分の味方でいてあげて、ゆっくりお風呂に浸かったり、友達とおしゃべりしたりして、つい頑張りすぎちゃう自分を甘やかしてあげる時があってもいいんじゃないかなって。もちろん、社会自体がもっと女性の不調に寛容になればいいと思うけれど、一気に変わるものではないじゃないですか。だとしたら、自分で自分をいたわってあげるのが一番手っ取り早いと思うんですよね」

まずは、不調を含めて自分を肯定してあげる。その上で、悩みを一人で抱え込まないことも重要だと語る。

「女性の不調は病気とは違ってカテゴライズがしにくいし、いまだにデリケートな話題でもあるから、なんとなく言い出しにくいもの。でも自分だけで解決しようとするのって、実はすごく非効率的でもあるんです。私自身が身をもってそれを実感しているので、今は辛いと感じたらできるだけ家族に伝えたり、周りの人とシェアしたりするようにしています。それに、最近はフェムケアについて取り上げる媒体が増えて、昔に比べると情報量がかなり多くなりましたよね。女性の生活を快適にしてくれる素晴らしい商品もたくさんあるし、その中から自分にフィットするものを選べるようになったのはすごくいいこと。私も布ナプキンや吸水ショーツに出合ったことで生理時の憂鬱さがかなり解消されましたし、本当に辛い時は専門医に頼るのもアリだと思う。女性にとって生理やカラダの変化は避けては通れないものだからこそ、一人で頑張ろうとせずにいろんな選択肢を持っておくと、いざという時のお守りになってくれるんじゃないかなって思っています」

1979年10月12日生まれ、東京都出身。12歳の時に芸能界デビュー。透明感溢れる佇まいとたしかな演技力が支持され、俳優として数々のドラマや映画に出演。出演映画『四月になれば彼女は』(東宝系)が現在公開中。

ブラウス¥46,200 パンツ¥52,800(共にsupport surface/サポートサーフェス TEL:03・5778・0017) ブラキャミソール¥13,200(CASUCA HADA/カスカ アーダ TEL:03・4530・3241) イヤリング¥94,600 イヤーカフ¥24,200 ネックレス¥101,200 バングル¥57,200 リング¥93,500(以上CASUCA/カスカ TEL:03・5778・9168)

ともさかさんがプロデュースするサプリメント

neutrial MACA
アミノ酸を豊富に含むマカエキスパウダーを配合し、揺らぎがちなカラダをサポート。「余計なものを入れず、必要な成分がそのまま届く仕様にこだわりました」(ともさかさん)。60粒¥4,400(ライノ info@neutrial.com)

※『anan』2024年4月10日号より。写真・柴田フミコ スタイリスト・安野ともこ ヘア&メイク・伴まどか 取材、文・真島絵麻里

(by anan編集部)

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