【韓国】半導体メガクラスター、インフラ構築急ぐ[IT]

韓国のサムスン電子やSKハイニックスといった民間企業が京畿道南部に造成する「半導体メガクラスター」の迅速な推進に向けて、政府が関連インフラの構築を急ぐ。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は9日に主宰した「半導体懸案点検会議」で、半導体メガクラスター推進現況について議論した。

会議には政府関係者のほか、サムスン電子やSKハイニックス、ネイバーなどの関連企業も参加。政府がすでに発表している「半導体メガクラスター造成計画」による622兆ウォン(約69兆7,000億円)の投資、16の新工場建設の推進状況を確認した。

サムスン電子が2047年までに360兆ウォンを投資する京畿道竜仁市のシステムLSI(大規模集積回路)クラスターは、環境影響評価の事前コンサルティング制度を活用して当初計画より造成期間を大幅に短縮する。SKハイニックスが45年までに122兆ウォンを投じる竜仁半導体クラスターは、追加で必要になった用水について、企業と自治体の用水供給施設の設置計画がまとまり次第、迅速に確定する。

また、先端産業法を改正して、インフラ施設の設置に協力する自治体には財政的な支援を追加で行う。これは、周辺地域の反対による工事の遅延を防ぐ目的がある。

■インセンティブ案も見直し

半導体企業に対する各国の補助金競争が激化していることから、国内に投資する半導体関連企業に対するインセンティブ案についても全面的に見直す方針だ。主要国の投資環境や支援制度を総合的に比較・分析して支援策をまとめる。

このほか、人工知能(AI)の競争力強化に向けて「AIグローバル3大強国」への飛躍を目指し、9つの技術革新構想からなる「半導体—AIイニシアチブ」を推進する方針も示した。

© 株式会社NNA