【独自】旧ジャニ関連会社社長にまだジュリー氏の名前 昨年10月に「全て降ります」宣言

藤島ジュリー景子氏

SMILE―UP.(旧ジャニーズ事務所)の藤島ジュリー景子氏が、関連会社の代表取締役を続投していることが分かった。STARTO ENTERTAINMENT(以下、スタート社)は10日、東京ドームで旗揚げ公演を開催して本格的に始動するが、グループの楽曲著作権の取り扱いを発表しないまま船出を迎える。

スタート社は10日、東京ドームで旗揚げ公演「WE ARE! Let’s get the party STARTO!!」を開催する。Snow ManやSixTONESら人気グループ13組が出演。5月29~30日には京セラドームで開催され、14組が出演する。

旧ジャニーズは、性加害の被害者補償会社スマイルアップと所属タレント、グループのエージェント会社スタート社に分かれる。昨年10月に都内で開いた会見をジュリー氏は欠席し、代わりに文書を寄せて「今後私は全ての関係会社からも代表取締役を降ります」などと去就を発表していた。

ところが、3月時点で関連会社の一つでグループの楽曲著作権を管理する会社ブライト・ノート・ミュージック(旧ジャニーズ出版)の代表取締役を続投していることが分かった。ブライト社は、SMAPの代表曲「世界に一つだけの花」(2003年)、SixTONES vs Snow MAn名義のヒット曲「Imitation Rain」(20年)など、旧ジャニーズ勢の約1万曲に及ぶ楽曲の権利を管理している。音楽関係者の話。

「ジャニーズがスマイルアップ、スタート社に移行するのに伴う業務が膨大に膨れ上がりました。楽曲著作権の整理業務もその一つでこれが完了できていない。そのため、ブライト社の役員人事に手を付けられていないと聞きました」

スマイルアップ、スタート社は約1万曲の楽曲著作権の取り扱いについて説明しておらず、実情は不明だ。実際、スマイルアップのタレントの新規出演を見合わせているテレビ東京の石川一郎社長は3月の定例会見で、楽曲著作権を含めた権利関係の取り扱いが「分からないところが結構ある」と指摘した。

一連の問題を追及しているジャーナリストの松谷創一郎氏は9日の自身の記事で、スマイルアップが楽曲著作権を保有し続ければ「今後もラジオやテレビで流れたりカラオケで歌われたりするたびに、同社が収入を得ることになる」と疑問視した。別の音楽関係者は「ジュリー氏が代表取締役にとどまっている必要性があるかは疑問です」と首をひねった。

4~9日にかけてスマイルアップ、スタート社の両社に取材を申し込み、ジュリー氏のブライト社代表取締役の留任や辞任時期の見通し、役員報酬の受領などについて確認したが、9日現在で折り返しはない。

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