三菱地所/複合ビル開発天神1-7計画(福岡市中央区)、大林組で5月着工

三菱地所は福岡市中央区天神に計画する延べ約7・4万平方メートルの複合ビル開発プロジェクト「(仮称)天神1-7計画」新築工事の施工者を大林組に決めた。5月の着工に向け、起工式などの日程調整を進めている。大林組は現在、建設地で行っている準備工事も担当している。新築ビルはオフィスや店舗、ホテルで構成し、2026年12月の完成を目指す。
建設地は21年8月末に閉店した複合商業施設「イムズ」の跡地で、天神1の326の1ほか(敷地面積約4640平方メートル)。建物規模は地上S・地下SRC造地下4階地上21階建て延べ約7万3960平方メートル(高さ約91メートル)。
新築ビルは市が進める都市部のビル建て替え誘導プロジェクト「天神ビッグバン」の容積率緩和措置の適用を受ける。設計は三菱地所設計が担当。
建物外装は三菱地所も出資する総合木材会社のMEC Industry(鹿児島県湧水町)製の九州産材のCLT(直交集成板)のパネルと植栽を有機的に配置したデザインを採用する。CLTの使用量は450立方メートル以上を想定している。渡辺通りに面する敷地南西側の建物低層部にはV字形の柱と吹き抜け空間を設ける。
ビルの1~3階、16~20階には九州初進出となる米国・シアトル発のホテルブランド「エースホテル」の入居が決まっており、192の客室を設ける予定。ホテルの開業は27年を見込んでいる。

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