ブルーイノベーション/触診と超音波でドローン点検高度化、5月からサービス

ドローン関連ソリューションを提供するブルーイノベーションは、屋内点検・測量ドローンに装着して、触診と超音波によりインフラなどを点検するサービスを始める。アーム先端の突起部分から超音波伝達に必要なゲル状の「接触媒質」を塗布した上で点検箇所を触診し、リアルタイムに測定結果を確認できる。高所などでも1台で目視検査と3D測量、非破壊検査が実施可能。5月7日に点検請負サービスを開始し、7月ころ機器の販売も始める予定だ。
スイスのドローンメーカー、フライアビリティの屋内点検用球体ドローン「ELIOS3」に、アーム型の検査用デバイス「UT検査ペイロード」を装着して実施する。検査用デバイスは、同社と超音波厚さ計メーカーのシグナス・インスツルメンツが開発した。
ブルーイノベーションは、これらを用いてサービス展開する。超音波を発信する接触部分は、腐食のある壁など対象に応じて3タイプから選べる。狙いを定めて測定するため点検箇所をレーザーポインターで照射する機能や、必要量の接触媒質を供給する機能を搭載。汚れている場合に表面を清掃する機材も用意している。
測定結果の波形は、操縦専用アプリにリアルタイムに表示する。ドローンの飛行位置情報と共に記録するため、飛行後の解析時にも位置が特定できる。
同社の熊田貴之社長は「今までは測るだけだったが、触診することで『診る』こともできる。(足場や高所作業車が必要だった箇所がドローンで点検できるため)圧倒的なパフォーマンスを発揮する」としている。

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