【阪神】佐藤輝明 〝大谷シンクロ弾〟ならずも今季初マルチで上昇ムード

広島戦の7回二安打を放った佐藤輝明

阪神は9日の広島戦(甲子園)に1―0で競り勝ち、カード初戦をものにした。そんな中でひそかな注目を集めていたのが佐藤輝明内野手(25)とドジャース・大谷翔平投手(29)による不思議な〝シンクロ弾〟の行方だった。

オオタニが打てばテルが打つ――。海を挟んだナゾの現象が虎党の間でも話題となっていた。今季は大谷が3日(日本時間4日)のジャイアンツ戦で、遅ればせながら開幕から41打席目に待望の1号ソロを放つと、5日(同6日)のカブス戦でも2号2ランをお見舞いした。

一方の佐藤輝も1日遅れとなる5日のヤクルト戦(神宮)で、6―6の同点で迎えた延長10回に値千金の1号決勝ソロを左中間席に叩き込んで〝お目覚め〟すると、翌6日の同戦でも2―2の7回に決勝2号2ランを右中間席へ突き刺した。そして、8日(同9日)のツインズ戦で大谷が3号ソロを放ったことからSNS上では「今日も大谷が打ったからテルも打つな」などの投稿もあった。

そこで試合前に大谷との本塁打が「シンクロしていると話題のようだが?」と佐藤輝本人に投げかけると「そうっすね。今日も打ちます!」と笑顔を浮かべていた。

ただ、この日の試合では第1打席は二ゴロに倒れ、2打席目は三塁への内野安打。7回の3打席目には右前打を放ち、3打数2安打としたが、期待された一発はお預けとなった。佐藤輝は全力疾走で相手のリクエストの末にもぎ取った内野安打に「(送球と一塁到達が)同時ぐらいやったんで祈ってました。甲子園の満員のファンの前で勝てて良かったです。もっといい当たり打って、勝ち目指して頑張ります」と汗を拭った。

アーチこそ出なかったものの今季初のマルチ安打を記録し、直近5試合で18打数5安打と状態を上げてきている。大谷も量産態勢に入っているだけに、このまま上昇気流に乗って快音を響かせたいところだ。

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