timelesz 菊池風磨、新メンバー募集で背負う覚悟と責任 グループを強い愛で支え続けた歩み

2024年3月31日にメンバーの中島健人が卒業し、4月1日から新たなグループ名で活動をスタートさせたtimelesz。公式YouTubeチャンネルとInstagram、ファンクラブにて同時生配信を行い、新グループとして全国アリーナツアーを開催するとともに、新メンバーを決定するオーディションを実施することを発表した。グループメンバーを増員することだけでなく、一般からも広く募集するという前代未聞の発表に、ファンからは驚きの声が上がっている。

不安を示すファンの気持ちを受け止めるように、Instagramのストーリーズに寄せられた質問へ真摯に回答していたのは、グループ最年長となった菊池風磨だった。彼はこれまでもグループに対しての想いを言葉にしてきた。

■冷静にグループを支える菊池風磨が見せた、マリウス葉との別れの寂しさ

デビュー当時、菊池は16歳。年下メンバーが多いグループの中で、中島とともにグループを引っ張ってきた存在だ。

そんな菊池がグループやメンバーに抱く想いが表れた、印象的なシーンがある。マリウス卒業直前に行われた白馬5人旅での一幕。旅の最後にグループの歴史を振り返る映像を鑑賞した後、彼は「すげえ寂しいんだよな、本当は。でもいいと思うんだよな、それで。すっげえ楽しかったから」と、天を仰いで素直な気持ちを吐露していた。普段はどっしりと構えて冷静な印象の菊池が見せた涙には、ともに歩んできた仲間・マリウスとの別れに対する寂しさや名残惜しさ、そして道を違えてもなお大きな夢を叶えるために前を向き続けるという覚悟が滲んで見えた。

■Sexy Zoneとしてのラストツアーで見せた涙

2023年12月27日にYouTubeで生配信された『よにのちゃんねる【緊急生配信】みんな集まれ~🎵』では、二宮和也がSexy Zoneとして最後のドームツアーとなった『SEXY ZONE LIVE TOUR 2023 ChapterⅡ in DOME』東京ドーム公演を観覧したことを報告。普段YouTubeで見せるおちゃらけた後輩キャラクターとは対にある、しっかりした兄的ポジションの菊池の姿が印象的だったと語った。

それに続けて菊池は、最終公演でメンバーにサプライズ映像を用意したことを打ち明け、映し出される映像を観ながら自ら目頭が熱くなったと振り返った。この場では「ステージ上で泣くことはあまりない」と話す菊池だが、グループの名前という何よりも大切に守り続けてきたものとの別れに、外に出すことはなかった感情が込み上げてきたのかもしれない。

■グループとして次のステージへ 矢面に立ち見せた覚悟と責任

新名称を発表した配信では、「timelesz」の由来について「歴史だったりとか、今まで皆さんに見せてもらっていた夢だったりとか、Sexy Zoneとしての想いを継承していきたい」と語っていた。また、メンバー追加の発案者は自分だと発言しており、ファンの不安を一身に受け止めようとする固い覚悟と責任感が窺えた。

メンバーの活動休止や体制の再編成、グループの改名など、数多くの紆余曲折を経ながら、縁の下の力持ちとして力強く支え続けた菊池。3人のまま進み続ける選択肢もあったなか、賛否両論を覚悟したうえでの今回の決断は、支えてくれるファンやメンバーとともにより大きな景色を見たいという強い想いの表れ。timeleszの進化は、まだ始まったばかりだ。これまでに受け取ってきたたくさんの応援や愛情を糧に、新たな時代を創ろうとする彼らの歩みを、心から応援したいと思う。

(文=神田佳恵)

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