観光庁「特別体験事業」、横浜での“大岡川夜桜スペシャルクルーズ”に約30人の外国人客が満喫

ヨコハマフラワープレミアムガストロノミーシティ実行委員会(委員長:花と緑の研究所 霜田正明会長)は4月6日、インバウンド観光客を対象としたイベント「Yokohama Sakura&Geisha Cruising」(大岡川夜桜スペシャルクルーズ)を催行した。観光庁が2024年度で取り組む「特別な体験の提供によるインバウンド消費の拡大・質向上事業」(特別体験事業)の一環として実施。「花」「グルメ」「歴史・文化」をテーマににしたイベントには欧米を中心に33人が参加し、屋形船に乗船しながら横浜・大岡川沿いで満開に咲き誇る夜桜や、横浜芸者による日本文化、揚げたて天ぷらなど食文化を堪能した。

夜桜を背に横浜芸者の舞を観賞する外国人参加者

同企画は、特別体験事業として採択された「≪フラワープレミアムガストロノミーシティヨコハマ≫GREEN×EXPO2027を契機とした特別体験事業の構築・実施によるインバウンド等の誘客事業」のオープニングイベントとして実施。同誘客事業は、2027年に横浜市の旧上瀬谷通信施設で開催予定のGREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)の本番を見据えた前哨イベントとして展開。これまで活用が十分ではない横浜固有の観光資源と日本の伝統芸能を組み合わせた新しい体験コンテンツ・体験イベントを造成し、横浜ではこれまで運行していないオープントップバスで繋げることで横浜を一つのテーマパークとして売り出すことに挑戦している。

予約ができる募集ホームページを用意

同クルーズ企画は、屋形船で大岡川沿いの桜や横浜湾から横浜の夜景を楽しめる2時間コースのツアーとして設定。1日限定で大人1人2万円で販売された。募集は、催行日の10日前から募集を始めたが、当日には計33人が参加した。

大岡沿いの桜や横浜湾から夜景を望む2時間コース

募集サイトはYokohama Sakura & Geisha Cruising (yokohamadmc.com)

出航前の様子

屋形船(横浜屋形船はまかぜ)出航後の船内では、大岡川沿いに満開に咲く夜桜を背景に、横浜芸妓組合の芸者による舞や笛や太鼓の演奏を披露するほか、日本が誇る世界遺産である和食を、横浜産の食材を使用した天ぷらなどこだわった地産地消メニューとして提供。他にも地ビールや地ワインなどこだわりの飲み物が並んだ。参加者は、屋形船の窓から夜桜や横浜芸者の舞を写真や動画で撮影するほか、横浜芸者と行う「おまわりさん」などお座敷遊びを満喫した。

お座敷遊びを楽しむ参加者

このほか、船内には花と緑の研究所の協力による桜の装飾や押し花の展示が行われ、多くの外国人が自らと桜の写真を撮影した。

船内には数多くの桜の装飾が施された

参加した外国人からは、「ホテルに滞在していたが、夜のコンテンツを探していた。横浜コンベンションビューローのサイトでイベントを発見してすぐに予約した」「日本ならではの文化や食を楽しめて2万円はリーズナブルだ」と言った声が上がるほか、「このレベルの内容であれば、外国人が多く滞在するホテルやレストラン、観光地で案内をかければ、多くの人の目に止まり集まるのでは」といったアドバイスする人もいた。

同誘客事業は今後、横浜・みなとみらいを舞台に5月にはフラワープレミアムガストロノミーオープントップバスツアーの運行や、フラワープレミアムガストロノミーウォーキングイベントを開催する予定。

屋形船から望む横浜の夜景

取材 ツーリズムメディアサービス編集部

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