コロナ後遺症、長引きやすいのは・・・ 男性より女性、年代別では中高年 2000人規模の追跡調査

コロナ後遺症が長引くリスク

 新型コロナウイルスに感染後、後遺症が長引きやすいのは男性より女性、年代別では中高年―。そんな分析結果が、広島大や広島市立舟入市民病院(中区)による2千人規模の追跡調査で明らかになった。喫煙や糖尿病も後遺症が長引くリスク要因であることが明確になった。

 同病院で2020年3月~22年7月に新型コロナと診断された外来、入院患者のうち、22年11月の追跡アンケートに応じた2421人(回答率37・0%)の症状を分析した。倦怠(けんたい)感やせき、集中力低下、嗅覚・味覚障害など日常生活に影響する後遺症の自覚について、同大大学院の田中純子特任教授(疫学・疾病制御学)たちがカルテと突き合わせた。

 後遺症が3カ月以上続くリスクを年代別(診断時)にみると、最も低い12歳以下を1とした場合、30~49歳は6・5倍、50~69歳は5・5倍となった。

 男女別では、女性が男性の2・1倍だった。他の研究でもみられる傾向で、女性に起こりやすい過剰な免疫反応が後遺症につながる可能性が指摘されている。

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