トレント・レズナー、正当な対価を支払わないストリーミングサービスを非難

ナイン・インチ・ネイルズのフロントマン、トレント・レズナーは、ストリーミングサービスが楽曲の使用に対して正当な対価を支払わないことで、アーティストに「致命的なダメージ」を与えていると考えているそうだ。

トレントは、スポティファイやアップルミュージックといった会社が行っている支払い方式は、有名ミュージシャンには不当に有利である一方で、無名のミュージシャンが生計を立てることを非常に困難にしているとして、GQ誌にこう語っている。「ストリーミングサービスのひどい報酬は、アーティストとして存続不可能になるほど、多くのアーティストたちに致命的なダメージを与えていると思う」「ドレイクだったら素晴らしい、でも(ロックバンドの)グリズリー・ベアならそうではない」

トレントは、多くのサービスを提供していることで他からの収益で下支えが可能であろうアップルミュージックが模範となってくれることを望んでいるとして、こう続けている。「この事業だけでやっているスポティファイと違って、アップルのストリーミングサービスの収益は、他から入ってくる収入に比べればほんの少しに過ぎない。だからもっと公平でちゃんとした支払いが出来るんじゃないかと思う」「でも、それは他の多くの政治的なことやレーベルの問題と結びついていて、誰もが自分たちの小さな分け前にしがみつこうとしている。それが現状だ。そして、人々はただ蛇口をひねれば音楽が入ってくることを望んでいるんだと思う。彼らは、僕が重要だと思っていたロマンチックなことなんかにはあまり関心がないんだ」

トレントのコメントが出る以前にスポティファイは、ストリーミングサービスの再生回数が1000回未満の楽曲の収益化を停止することを発表、それは、それらのアーティストは努力に対して何の報酬も得られないことを意味していた。

報告によると、スポティファイにある楽曲の最大60パーセントが、著作権使用料支払いのための新しい基準を満たさないとされている。

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