【早出し】伝統の継承と発展誓う PFI方式で全面改築完了、寒河江工高で入学式

新しいデザインの制服姿で入学式に臨む新入生=寒河江市・寒河江工業高

 県立高として初めて、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式を導入し、全面改築された寒河江工業高(舟山和彦校長)の入学式が9日、寒河江市の同校で行われた。校舎とともにデザインが刷新された制服を着た新入生84人が伝統の継承と発展を誓った。

 舟山校長が式辞で「伝統の後継者としての誇りと、新時代を切り開くパイオニアとしての気概を持ってほしい」と語った。後援会長の佐藤洋樹寒河江市長らが祝辞を述べた。

 新入生を代表し、◎川奏空(つのかわそら)さんが「新しい風を吹き込み、新たな歴史の一ページをつくる」と宣誓した。生徒たちは保護者や教職員に見守られながら、緊張した表情で式典に臨んだ。

 寒河江工高は1963(昭和38)年の開校。施設の老朽化と耐震化への対応のため、県が校舎とグラウンドを入れ替える形の全面改築を計画した。2022年5月に着工し、24年2月に完成した。設計、建設、維持管理を一括発注し、升川建設(河北町)、高木(寒河江市)などでつくる「寒河江工業PFI会社」と、38年度末までの契約を結んだ。契約額は約57億円。

 校舎は鉄筋コンクリート2階建て。体育館は鉄骨2階建てで、全体の延べ床面積は1万3318平方メートル。グラウンドは25年10月の使用開始を予定する。

◎=角の異体字

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