「津ぎょうざ」を未来へ 「100年フード」認定、市長に報告 三重

【津ぎょうざの文化庁「100年フード」認定を前葉市長(右から3人目)に報告する西川さん(左から2人目)ら=津市役所で】

 【津】学校給食から生まれた三重県津市のご当地グルメ「津ぎょうざ」が、令和5年度の文化庁の「100年フード」に選ばれた。地域で世代を超えて受け継がれる食文化を認定する制度で、津市では初、県内で5例目。関係者が8日、前葉泰幸市長に認定を報告した。

 「100年フード」は多様な食文化の継承・振興への機運を醸成する目的で令和3年に創設され、伝統(江戸時代から続く郷土の料理)▽近代(明治・大正に生み出された食文化)▽未来(目指せ100年)―の3部門がある。

 「津ぎょうざ」は直径15センチの皮を使った揚げギョーザで、昭和60年ごろから現在も続く津市の学校給食人気メニュー。地域おこしの一環で平成20年から市内の飲食店で提供を始め、現在は市内外35店舗が参加。令和元年に明石市で開催されたご当地グルメの祭典「B―1グランプリ」で最高賞を受賞している。

 津ぎょうざを盛り上げようと活動するNPO「津ぅ郷育委員会」の西川直希代表理事(52)、中井征喜理事(57)らが訪れ「未来の100年フード部門」での認定を報告。「これを機に津ぎょうざで町を盛り上げ100年つなげていきたい」と述べた。

 前葉市長は「食はその土地の魅力を語るもの。ますます発展して津の魅力になることを期待する」と津ぎょうざをほおばり、「100年の歴史を紡ぐスタートラインなので格段のおいしさ」と述べた。

 今後は「100年フード」の認定証を各店舗に掲げ、ウェブサイトや印刷物などにロゴマークを活用する。

© 株式会社伊勢新聞社