「思いっきり蹴ったつもりなのに...」なでしこジャパンの“4連続PK失敗”はなぜ起きた?

どうして4連続でPKを失敗してしまったのか――。

なでしこジャパンは現地4月9日、アメリカで開催されている『2024 SheBelieves Cup』の3位決定戦でブラジル女子代表と対戦。1-1で突入したPK戦は、1人もネットを揺らせず0-3で敗れた。

勝敗を分けたPK失敗の始まりは1-0とリードして迎えた64分からだった。日本はペナルティエリア内で林穂之香が倒され、PKを獲得。キッカーの田中美南がゴール左に蹴ったボールは、GKロレーナに止められた。

さらに追いつかれて突入したPK戦では、清家貴子、長野風花、長谷川唯と連続で相手GKに防がれ敗戦。田中は試合後、ブラジルのGKを称えつつ、連続でPKを失敗した理由をこう分析した。

【動画】田中美南の先制弾!
「(相手GKは)上手かったですね。動かなかったんですけど、やっぱり大きいから、威力をもって蹴らなきゃいけなかった。でも(GKの)読みも当たっていましたし…。

でも自分もそうですけど、思いっきり蹴ったつもりなのに、そんなに威力が出せなかった。やっぱりこういうナイキのボールだったり、ちょっと柔らかくてみたいなっていうのは、そこを意識してやんないといけないなって。相手は難なく速いボールを蹴っていた人もいたので、そこの違いを感じました」

またPK戦で1本目を外してしまった清家は、「一番印象に残っているのは、やっぱりPKを外してしまったところ。そこが今一番悔しいですし、チームに申し訳なかったなっていう気持ちが大きい」と肩を落とした。

「特に緊張とかを過度にしたという感じじゃなかったんですけど、シンプルに技術が足りなかったなというふうに思います。でも、これを糧にして、しっかり練習したいと思いますし、これから続くパリオリンピックに向けて、しっかりやりたいなと思います」

パリ五輪に向け、この機会にPKを見つめ直すことも重要だろう。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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