米、中国渡航巡る注意勧告の緩和検討 国民の交流促進へ

Michael Martina David Brunnstrom

[ワシントン 9日 ロイター] - キャンベル米国務副長官は9日、自国民の中国渡航に関する注意勧告について緩和を検討していると明らかにした。こうした勧告が両国国民の間の交流を妨げる可能性を指摘した。

米中関係全国委員会主催のイベントで、米中間の意思疎通は数カ月にわたって緊張が高まっていたが、今ではほぼ正常化したと語った。

国務省は、中国に渡航する米国民に対して定期的に勧告を出しており、「現地の法律の恣意的な執行」や出国禁止、不当な拘束などのリスクがあるとして、訪問の再考や注意を呼びかけている。

一方でキャンベル氏は、ウクライナに侵攻したロシアに対する中国の支援は米中関係の安定化を危うくするとも警告した。

ロシアがウクライナで領土を獲得すれば、米国とって受け入れがたい形で欧州のパワーバランスが変化することになると指摘。「そうなれば、ロシア単独の行動としてではなく、中国や北朝鮮が支援する一連の複合的な行動と見なすことになる」などと述べた。

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