地球温暖化による気候変動によって、野菜の値段や果物の産地に影響が!

4月10日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、地球温暖化が及ぼす色ん影響について意見を交わした。

農林水産省が9日に発表した4月3日から5日の小売価格動向調査によると、対象の野菜ほジャガイモ以外、全てで平年より高くなったことが分かった。特に葉物野菜は先月から高値が続いている。
レタスは暖冬による生育や出荷が早まった後、2月下旬以降の低温により生育が遅れ平年よりもおよそ1.6倍高くなった。キャベツも出荷のピークが3月中に前倒しになったことで平年より36%高。ニンジンも平年より29%高いが、来週あたりには出荷量が戻ってくる見込みだという。

寺島尚正アナ「先日SNSで白菜が1玉1000円近い価格で売られていると話題になっていたんですが、野菜の価格、気候の変動の影響をモロに受けてますねえ」

森永康平「そうですねえ。これは個人的にも凄く困るのが、(格闘技をやっているので)やっぱりカロリーを管理しながら食事をおなか一杯とりたいとなると、どうしても野菜に頼らざるを得ないところがあって。まあ、ちょっとこれからの季節暑くなってくるんで、あんまり出番はないかなって気はしますけど、やっぱ寒い時期とかで、カロリーを抑えながらお腹いっぱいになりたいとなると、白菜とかもやしとかを鍋に入れてごまかすっていうかね、いっぱい食べた気になるじゃないですか。でもカロリーは全然無いんで。っていう技を僕はよく使っていたんですけども、さすがに1玉1000円っていう話になってくると、そう簡単に鍋にバサバサつっこんで、消費するっていう気にはなれないですよね(笑)」

寺島「一方、日本の果物の産地にも地球温暖化の影響が迫りつつあるというニュースもあります。気候予測データに基づいて計算すると、リンゴやミカンなどの今の栽培に適している地域のうち3割から5割は2050年ごろに「不適(適さない)」となると。果実の需給を左右し、価格に影響する可能性もあるとしています。リンゴの生産に適している温度というのは、年平均で摂氏6度から14度といわれています。現在、冷涼な気候の東北・長野、このあたりが主産地です。30年後には、現在の適地の3割が、栽培不適となるとみられており、2023年の猛暑は、そうした方向感が垣間見えたといいます。去年の全国の平均気温は平年を1.29度上回り、観測史上最高でした。これにより、リンゴの日焼けや着色不良が相次いでしまったというんですねえ。収穫量が減って、東京都中央卸売市場の卸値は、前の年よりも3割から4割高い水準で推移しました。そういえばリンゴ高かったですからねえ~!」

森永「気温が上がっているっていうのは、色んなものに影響を与えていると思っていて、僕、釣りが好きなんで、漁船のオーナーにちょいちょい話を聞いてるんですが、今年はやっぱり海の水温も高いって言ってて、なんか『考えられない魚が入ってきてるよ』とか、『もう釣れないはずの魚が釣れ始めてるよ』とか聴いてるんで、そういう意味では今、野菜と果物に触れましたけど、これ水産物にも色んな影響が出そうですね。急に獲れなくなったりとか、逆に獲れるようになったりとか。色んなパターンが今後出て来そうだと思いますね」

寺島「そうか、海もそうですよね、考えてみれば。水温によって獲れる魚が変わるんですもんね」

森永「全然変わるみたいですね」

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