独、ジェノサイド支援の非難に反論 ガザ巡りニカラグアが提訴

Stephanie van den Berg

[ハーグ 9日 ロイター] - ドイツは9日、イスラエルへの武器売却を巡りニカラグアから国際司法裁判所(ICJ)に提訴された問題で、パレスチナ自治区ガザでのジェノサイド(大量虐殺)を支援しているとするニカラグアの主張を否定した。

ドイツは昨年10月のガザ戦闘開始以降、イスラエルを最も強く支持してきた同盟国の一つ。

独外務省の法律顧問はICJで、ニカラグアの訴えは性急で証拠が弱く、管轄権欠如のため却下されるべきだと主張。ドイツは武器輸出が国際法を順守しているか審査しているとし、「イスラエルとパレスチナの人々に対する責任を果たすために最大限の努力をしている」と強調した。

ナチスによるユダヤ人虐殺の歴史を踏まえ、ドイツにとってイスラエルの安全保障は優先事項とも述べた。

ニカラグアはドイツがジェノサイドのリスクを認識しながらイスラエルに武器を供与し、1948年のジェノサイド条約などに違反したと主張。ドイツに武器売却停止と国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出再開を命じるよう求めた。

最終的な判決には数年かかる可能性が高いが、ニカラグアが求めた緊急措置については数週間内に判断が示される見通し。

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