県内クマ目撃、ハイペース 今年1~3月で60件、10年以降最多

 秋田県内で今年、クマの目撃情報が例年にないペースで増えている。例年、5月ごろから増える傾向にあるが、今年は1月から過去にない件数に上り、既に住宅地の近くで出没が相次いでいる。昨年はクマの出没や人身被害が多発し、人の生活圏への進出が顕著となったが、専門家は今年も引き続き注意が必要だと指摘する。

 JR秋田駅の東口から北に約1キロ。秋田大学や住宅地がある秋田市手形で3月中旬、体長約50センチのクマが相次いで目撃された。同27日には秋田高校のグラウンドに出没。警察官や市職員が捕獲を試みたが、手形山につながる東側の山林へ姿を消した。その後、そこからさほど離れていない広面字堤敷の休耕田でも、同程度の大きさのクマが連日姿を見せている。

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