【旬食材】じつは野菜室より冷蔵室がおすすめって知ってた?アスパラガスは細いのと太いのどっちを選ぶべき?失敗しないための野菜ソムリエ解説

毎年春になると国産の出荷量が増え始め、初夏に最盛期を迎えるアスパラガス。
店頭でアスパラガスを選ぶとき、細いものと太いもののどちらを選ぶべきでしょうか?
また、筋っぽくて固いアスパラガスを避ける方法は…??

今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、ハズレを引かないためのアスパラガスの選び方を教えてもらいます!

まずは穂先を確認!

新鮮でみずみずしいアスパラガスを選ぶためには、穂先がぎゅっと締まって先が細くなっているものを選びましょう。
穂先がふわっと広がって太くなっているものは、水分が少なくなって固くなってしまっている可能性が高いです。

なお、ときどき穂先が紫色になっているアスパラガスを見かけますが、紫色はもともとアスパラガスに含まれる栄養素であるアントシアニンという色素が強く出ているだけで、食べても問題はありません。

茎は細い・太いどちらがいい?

アスパラガスの茎の太さは品種にもよりますが、同じ品種どうしであれば、太いほうがおすすめ。
茎を構成する繊維の本数は太さに関係なく同じなので、茎が細いと繊維が密集することになり、すじっぽい食感になってしまうためです。

茎が太いと水分をしっかり含んでいることが多く、やわらかい食感になります。
また、茎の途中で太さが変わらないものがおすすめです。

「ハカマ」にも注目!

アスパラガスの茎には、三角形のヒレのような葉っぱのようなものがついています。
「ハカマ」と呼ばれるもので、アスパラガスが最終的に成長する際に枝が出てくるための場所です。

この「ハカマ」が、正三角形に近い形で、かつ「ハカマ」と「ハカマ」の間隔が広いものがおすすめ。
「ハカマ」は時間が経つと正三角形から二等辺三角形になっていくため、正三角形のほうが鮮度がよい印ですし、「ハカマ」と「ハカマ」の感覚が狭いとゆっくり成長して固くなってしまったアスパラガスであることが多いため、間隔が広いほうがやわらかいアスパラガスである可能性が高いのです。

国産が旬を迎えるアスパラガスを楽しもう!

Tom Merton/gettyimages

アスパラガスは通年で店頭に並びますが、秋・冬は輸入品が多く、国産と比べるとやや固めのものが多くなります。
春から夏にかけてはまずは九州産のものが出回り、次いで長野や東北、そして夏にかけては北海道産の出荷量が増えていき、国産のアスパラガスを楽しめる時期です。

アスパラガスは収穫後に鮮度が落ちるスピードが速い野菜なので、できるだけ新鮮なものを選び、冷蔵庫では立てて保存して早めに食べ切りましょう。
涼しい場所を好む植物のため、野菜室より冷蔵室がおすすめです。

国産が出回る季節に、やわらかくてみずみずしい旬の味をぜひ堪能してください!

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部

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