今オフシーズンのセーフティの状況は「昨年のRBと似ている」とコルツSブラックモン

インディアナポリス・コルツのジュリアン・ブラックモン【NFL】

今季オフシーズンは、各チームがセーフティ(S)のポジションを整理したことを受け、ベテランのセーフティが大量に市場に出回ることから始まった。

フリーエージェント(FA)のセーフティがあふれかえったことで、大金を手に入れることが難しくなっている。グリーンベイ・パッカーズはゼイビア・マッキニーと年俸1,675万ドル(約25億4,192万円)の契約を結び、ニューイングランド・ペイトリオッツは先日、カイル・ダガーと平均年俸1,450万ドル(約22億46万円)の4年契約に合意したが、その間に高額な複数年契約はほとんどなかった。

インディアナポリス・コルツでキャリア最高のシーズンを終えたばかりのジュリアン・ブラックモンを例にとってみよう。元ドラフト3巡目指名のブラックモンは長期契約を確保できず、最大770万ドル(約11億6,847万円)の1年契約でコルツにとどまった。

ブラックモンは現地9日(火)にコルツの記者団に対して、次のように語っている。

「1年契約だ。自分としては1年以上の価値があると思っていたけれど、残念ながら、市場の動きを見る限り難しい。だから、それが俺の契約だった。結果には満足している」

ブラックモンは守備コーディネーター(DC)ガス・ブラッドリーのシステムを熟知しており、最高のフットボールができると信じているため、コルツへの復帰については喜んだものの、長期的な安定を求める願いは叶わなかった。

ブラックモンはこう述べている。

「ここがホームだ。ここが始まりの場所であり、できることならここで終わりたい。今年のフリーエージェントがセーフティにとってどうだったかは誰もが知っている。俺たちはただ、辛抱強くすべてのプロセスを進めたかっただけで、みんなが満足できるものを手に入れることができた」

ブラックモンは少なくともオフシーズンのワークアウトが始まる前に契約できた。他には、ジャスティン・シモンズ、エディー・ジャクソン、クアンドレ・ディッグス、マイカー・ハイド、ジャマール・アダムスなどのセーフティが未契約のままだ。

ブラックモンはセーフティの苦境を、ここ数シーズンのランニングバック(RB)の状況になぞらえて、次のようにコメントした。

「昨年のランニングバックの状況と似たようなものだと思った。何事にも備えておかなければならないってことだ。本当に手に入れたとは、決して言えないたぐいのものだと思う。NFLには才能ある選手がたくさんいる。俺としては、ただあるがままを受け入れようとしていた。特に、初めてのフリーエージェンシーに臨むというのは特殊な状況だった」

ポジションの価値と市場の飽和が相まって、今オフシーズンは多くのセーフティが厳しい状況に置かれた。ドラフト後、トレーニングキャンプが近づくにつれ、さらに多くのセーフティの選手が契約先を見つけるはずだが、こうした選手たちが見慣れているような大金での契約は、おそらくないだろう。

【KO】

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