異例な成長速度のビッグベビー、京都でペンギンがデビュー

「京都水族館」(京都市下京区)で2023年12月3日に生まれたケープペンギンの「うしわか」。4月10日、うしわかが「プールエリア」でデビューを果たすことを記念し、セレモニーがおこなわれた。

セレモニー中はたえず歩き回り、スタッフに抱えられたうしわか(4月10日・京都水族館)

■ スタッフいわく「過去にないスピード」で成長

多くの来場者や飼育スタッフが見守るなか、新たにプールエリアへと加わるうしわかが登場。「うしわか」は、「牛若丸」が由来となった京都の通り名「牛若通り」 から名付けられた。

父・しじょうからごはんをもらいすくすく育ったうしわかは、スタッフいわく「過去にないスピード」で成長。誕生から4カ月ほどだが大人ペンギンと変わらない体格にまで成長し、同館にいる61羽のペンギンたちでもトップクラスの大きさを誇る。巣立ちの前に体重測定した際は、平均体重が2500g〜3500gなのに対し、約4000gを記録した。

来場者に配られた応援用のうちわ(4月10日・京都水族館)

2月下旬からはプールに慣れるための訓練をはじめ、遊泳や先輩ペンギンたちとの対面練習をスタート。ここでも成長の早さを発揮したうしわかは、例年の練習時間が120時間ほどかかるのに対し、約30時間の練習でクリアしたという。

■ 自らプールに入ろうと…うしわか元気すぎ!

ヒナには珍しく、冒険心たっぷりなうしわか。スタッフが成長過程や泳ぎの習得度について話している間も終始元気に歩き回り、自らプールに入ろうとするなど、なんとも活発な様子。さらに、プールデビューを果たしたあともマイペースに泳ぎ続けていた。

プールデビューの前に水に飛び込もうとする様子も(4月10日・京都水族館)

プールエリアでのデビューセレモニーが一般公開されるのは久しぶりということで、来場者は「ずっと泳いでる」「やっぱり大きいなあ」と感心していた。

泳ぎ続けたあと来場者の前に現れ、歓声を浴びたうしわかの「ドヤ顔」(4月10日・京都水族館)

ペンギンエリアの入り口には、うしわかのプロフィールや成長過程を記載したパネル・映像も展示。同館のヒナ史上、一番大きく育ったといううしわかの成長っぷりを知ることができる。入場料は大学生以上2400円、高校生1800円、小中学生1200円、3歳以上800円。年中無休で、朝10時〜夜6時(変更あり、入場は閉館1時間前まで)。

取材・文・写真/つちだ四郎

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