ドルフィンズOTアームステッド、オフシーズンにおけるAFC東地区内の動きを心配せず

マイアミ・ドルフィンズのテロン・アームステッド【NFL】

今オフシーズン、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区には劇的な変化がいくつか起こった。

地区王者のバッファロー・ビルズはヒューストン・テキサンズにトレードしたスターワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスを含む複数の選手と決別。マイアミ・ドルフィンズはガード(G)ロバート・ハントをフリーエージェント(FA)で失い、複数のベテラン選手を放出するなど、入れ替わりが激しかった。ニューイングランド・ペイトリオッツは20年以上続いたビル・ベリチック時代に終止符を打ち、ジェロッド・メイヨを新ヘッドコーチ(HC)に据えて再出発。ニューヨーク・ジェッツはオフェンシブタックル(OT)タイロン・スミスやワイドレシーバー(WR)マイク・ウィリアムス、アウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックといった大物選手を数人加えるなど、オフシーズンに大きな動きに出ている。

昨季はドルフィンズがシーズン終盤に伸び悩んだことで、ビルズが地区優勝する可能性をつかんだが、2024年シーズンに向けてAFC東地区の動きは予測不能なものとなっている。

現地8日(月)、ドルフィンズのOTテロン・アームステッドは『NFL Network(NFLネットワーク)』の『Total Access(トータル・アクセス)』に出演し、ドルフィンズは自分たちのロッカールームで何ができるかに集中しており、他のクラブが何を得て何を失ったかは気にしていないと明かした。

「すべて内部のこと、組織内のことだ」と強調したアームステッドはこう続けている。

「俺たちはディビジョン内とかリーグで動いている他の全選手に目を向けているわけじゃない。自分たちに十分な戦力があると感じているからだ。俺たちには才能も、スキルもタフさも十分にあるし、あとはやるだけさ。今こそ改善を見せて、ビッグゲームで勝ったり、そういう瞬間を味わったりできると示す時だ。だから、誰がトレードされようが関係ないし、そんなことには注目していない。総力を挙げれば、どんな相手にも勝てるだけの力がある。それが俺たちの考え方だし、そういう心構えだ。その自信があるけど、ただ出ていってやらなきゃいけない」

シーズン終盤につまずいたドルフィンズは、一時は地区内で大きくリードしていたにもかかわらず、最後の5試合中3試合で敗れ、ワイルドカードラウンドのカンザスシティ・チーフス戦で大敗。守備選手の負傷とオフェンスの不調が崩壊を招いた。ドルフィンズは今も、WRタイリーク・ヒルやWRジェイレン・ワドル、クオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロア、ラインバッカー(LB)ジェイラン・フィリップス、コーナーバック(CB)ジャレン・ラムジー、OLBブラッドリー・チャッブといったスター選手を擁しているが、ドルフィンズが好スタートを切るには健康状態が重要な要素となるだろう。

引退を検討していたアームステッドがドルフィンズに戻ったことで、内部の重要な歯車が入れ替わったオフェンシブラインの継続性はいくらか保たれるはずだ。

引退について聞かれた際に、「正直、この2シーズン、いや3シーズンくらいは、評価期間というか、本当に考える時間をとってきた」と答えたアームステッドは「このスポーツはフィジカル面、メンタル面、それから感情的な負担がものすごく大きいから、しっかりと考える時間をとって、さっきも言ったように、自分がどうしたいのかを判断してきた。これに取り組む以上、中途半端にはやりたくないからな。フルコミットメント、フルインベストメントだ。だから、このオフシーズンはその評価期間について、いつもよりちょっと大げさに話してきた。その結果、たくさん報道されることになったけど、俺はこの2、3年、そのプロセスを踏んできた」と続けている。

【RA】

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