【なでしこジャパン1(0PK3)1ブラジル|採点&寸評】“決定力不足”、敗因はこの一言に尽きる。好機を多く創出の長谷川を最高評価

[SheBelieves Cup・3位決定戦]日本女子1(0PK3)1ブラジル女子/4月9日/Lower.comフィールド

なでしこジャパンは現地4月9日、アメリカ開催の『2024 SheBelieves Cup』3位決定戦でブラジル女子代表と対戦。1-1で突入したPK戦の末に敗れ、4位で大会を終えた。

日本が先制。35分、右サイドからの浜野まいかのクロスが相手に当たり、そのこぼれ球をゴール前で収めた田中美南が右足を振り抜いてネットを揺らした。

しかし、71分にセットプレーから同点弾を献上。PK戦では、清家貴子、長野風花、長谷川唯が連続で外してしまい黒星となった。

【PHOTO】なでしこJのブラジル戦出場16選手&監督の採点・寸評。長谷川が圧巻のパフォーマンス
▼なでしこジャパンのチーム採点「5.5」
決めるべきところで決め切れない、“決定力不足”。敗因はこの一言に尽きる。

相手の前からの圧力を受けて守備ラインが押し下げられ、なかなか攻撃に出られなかったアメリカ戦と打って変わって、ブラジル戦はなでしこジャパンのやりたいサッカーができていた。

最終ラインからの縦パスを収めた中盤の選手が前を向き、前線へ向けて効果的なラストパスを供給。ブラジルのプレスも長谷川唯、林穂之香がワンタッチパスでかわし、つり出した相手選手の背後のスペースを使ってフィニッシュまで持ち込む。

選手の距離感が良いので、奪われてもすぐさま近くの数人がボール保持者を囲んで即時奪回。守備時に5バックとなるディフェンスラインの連係も良く、組織的に守れていた。

しかし、再三にわたって得たチャンスを活かせないまま、1ゴールのみで時間が経過し、マークのズレが原因となったセットプレーから失点。良い崩し、良い守備が多く見られたが、負けてしまってはチームの評価も下げざるを得ない。

最も高い採点としたのは、中盤を支配して多くの決定機を創出した長谷川。1失点も好セーブを披露のGK山下は及第点とした。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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