ブロッコリーにカリフラワーが「寄生」? 珍現象に農家びっくり「2種類の味」

ブロッコリーの脇から生えたカリフラワーのようなつぼみを示す清水さん(向日市森本町)

 ブロッコリーの脇からカリフラワーのようなものが生えているのが、京都府向日市森本町の栽培農家で見つかった。100株植えたうち、5株で同じ現象が起きた。農家の男性は「25年以上ブロッコリーを育てているが初めて」と驚いている。

 清水洋治さん(52)。種から育てた苗のうち、少しひょろひょろと伸びた株を、捨てるのももったいないと余っている畝に植え付けた。最初の収穫を終えた後、脇から形の違う葉が生えているのに気付いた。そのうち、カリフラワーのような白いつぼみが出てきた。

 清水さんが種を購入した種苗会社「サカタのタネ」(横浜市)に尋ねると、「何らかのストレスを受け、花芽形成に異常が生じ、未熟なままで出てきた状態」と解説する。毎年数千株を調査する中で、1、2株に出現する珍しい現象という。

 清水さんは「病気を防ぐ対策で、土壌をアルカリ性にしているからかも。食べると食感はカリフラワーで、1株で2種類の味が楽しめた。何かいいことがあるのかも」と笑顔で話している。

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