元繁殖犬から生まれた子犬きょうだい なかなか貰い手が見つからない病弱ワンコ 一番最後に里親希望者さんが現れた

保護犬・リツが産んだ5匹の子犬たち

福岡県を拠点に行き場を失ったワンコを保護し幸せな犬生へと繋ぐ活動をするボランティアチーム、わんにゃんレスキューはぴねす(以下、はぴねす)。同チームは、シェルターを持っているわけではなく、集まったメンバーが各自宅で保護犬たちを預かりお世話しながら、新しい里親さんとのマッチングを目指しています。

2023年、はぴねすで保護されたシェトランドシープドッグの血を持つリツは妊娠していました。そして、はぴねすの代表の自宅で無事出産。この経緯は「妊娠中の保護犬が5匹を出産 体が冷えミルクも飲めない1匹の赤ちゃん犬」の記事で2023年12月20日に報じました。その後、生まれた子犬たちは5匹ともに「ずっとのおうち」が見つかり、新しい里親さんの元へと巣立っていきました。

続々と決まった子犬たちの家族

賑やかな家庭に迎えられたズングくん

生まれたときに一番大きくて、ズングリムックリな体格から「ズングくん」と呼ばれていたワンコは、猫や鳥がいる動物好きの賑やかな家庭に迎えられました。

クロちゃんはシェトランドシープドッグ好きの里親さんに迎えられました

ズングくんよりもやや凛々しい見た目の「クロちゃん」。「アメリカに住んでいた頃、シェトランドシープドッグを飼っていたが、日本でもやはりシェトランドシープドッグと一緒に暮らしたい」という優しそうな里親さんに迎えられました。

自宅が仕事場の優しい里親さん迎えられることになったジェリーくん

体格が一番小さい「ジェリーくん」。自宅で仕事をして、「いつかワンコを飼いたい」と思ってい方に迎えられました。

生まれて間もなく死にかけたカンタくんだけが残された

ボースケくん、カンタくんは一緒に里親希望者さんとの面会を受けましたが…

また、普段からボーッとしていることが多いおおらかな性格の「ボースケくん」と、生まれて間もなく死にかけた「カンタくん」は同じ里親希望者さんの面会を受けましたが、ここで幸せを掴んだのは「ボースケくん」。

一番病弱なカンタくんはスタッフがしばらくお世話をすることになりました。

最も過酷な経験をしているカンタくんにこそ「幸せを掴んでほしい」と願っていましたが、結果的にはきょうだいが続々と巣立っていくなか、ひとりだけ残された格好になりました。

スタッフはカンタくんの無垢な表情を前に胸を痛めました。

「カンタくんがここまでがんばったからだよ!」

しかし、ついにカンタくんにも里親希望者さんが現れました。はぴねすで保護している他のワンコと一緒に「迎え入れたい」という希望でした。

この方は以前にも保護犬を迎え入れ最期まで看取った優しい家族。安心してカンタくんの第二の犬生を託すことができそうです。スタッフはカンタくんの体を撫でながら、その吉報を伝えてあげました。

「良かったね! カンタくんがここまでがんばったからだよ!」

現在、トライアル中のカンタくん

現在、カンタくんは、この方の家でトライアル中。問題がなければ、カンタくんもきょうだいのうち、一番最後に幸せを掴むことになります。スタッフはその日が来ることを心から願い、無事きょうだいが幸せを掴んだ歳には、「いつか、5匹一緒に再会できる日が来ると良いね」と思いました。

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(まいどなニュース特約・松田 義人)

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