春闘で賃金・物価の好循環を確認、通常の金融政策へ移行=日銀総裁

Takahiko Wada

[東京 10日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は10日、信託大会であいさつし、金融政策運営について説明した。春季労使交渉(春闘)の最近のデータなどで賃金と物価の好循環の強まりを確認し、「展望レポート」の見通し期間終盤にかけて2%物価目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至った、と述べた。

そのうえで、3月の金融政策決定会合でこれまでの大規模緩和から短期金利の操作を主たる政策手段とする「通常の金融政策の枠組み」に移行した、と語った。

景気については「一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している」と指摘した。

(和田崇彦)

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