北海道帯広市の藤丸など地方都市の百貨店閉店が相次ぐなか、大丸札幌店が百貨店の魅力を伝えようと、十勝と札幌を結ぶ実質無料の送迎バスを10日に初めて運行しました。
大丸札幌店でショッピングをする二人の女性。実はこの二人、大丸が用意したバスで10日の朝に帯広からやってきたんです。
参加者)
「春になったので春の新作のお洋服とか見たり、おいしいもの食べれたらと思って、楽しみです」。
札幌圏以外の顧客を増やすため、大丸札幌店が企画した今回の往復送迎バス。帯広市や音更町から抽選で選ばれた80人が参加しました。
参加者)
「街にいく機会がなかなかなくて。気分転換でもそういうところに行けると」。
参加者)
(Q帯広にデパートがないと不便?)「そうですね。行くところないですもんね~」。
参加者)
「藤丸で長年働いていました。本当にさみしいです。残念で」。
帯広のシンボルとして愛されてきた道東唯一の百貨店「藤丸」が、122年の歴史に幕を下ろしたのは去年1月のこと。6月には、イトーヨーカドー帯広店の閉店も決まるなど、十勝管内では買い物を楽しめる場所が減少しています。
片道およそ3時間の往復送迎バス。利用料はひとり2000円ですが・・・
本吉智彦記者)
「イベントの参加者には商品券2000円分と1000円分の食事券がついてくるんです」。
店内で買い物をすれば実質無料に。なぜこのような企画を考えたのでしょうか。
大丸札幌店・藤尾智美さん)
「元々藤丸百貨店でお買い物されてた方って百貨店で楽しく買い物されてたと思うんですけども、(化粧品や洋服など)試せる場所がなくなってしまっていると思いますので、今回の企画に繋がりました」。
先ほどの2人もお目当てのものを見つけたようです。
参加者)
「気に入ったブランドのTシャツとキャップがあったので買いました。普段着で使おうと思って」。
参加者)
「白いリュック、春の軽めのリュックを一目惚れして買いました。買えるとこないのでトレンド見れるし、大丸さんで買い物できて楽しいなと」。
ほかの参加者も百貨店ならではの買い物を楽しんでいました。
「きれいな今はやりのイチゴのお菓子。限定のものに目がないです」。
大丸は今回の満足度が高ければ、北見や釧路などからの送迎バスの運行も視野に入れたいとしています。