日本維新の会、独自候補の擁立断念 衆院島根1区補選 与野党一騎打ちへ

記者会見する日本維新の会の藤田文武幹事長=東京・永田町、国会内

 日本維新の会が衆院島根1区補選(16日告示、28日投開票)での独自候補の擁立を断念したことが10日、分かった。党幹部が明らかにした。維新の断念で、全国3補選のうち唯一、自民党新人と立憲民主党元職による事実上の与野党一騎打ちの構図が固まった。

 党幹部は取材に対して「(島根1区補選への候補者擁立は)無理だ」と話した。

 維新の藤田文武幹事長は10日の定例会見で、島根1区補選について「なかなか(候補者)擁立に至る状況にない。大変厳しい」との認識を示し、「擁立が済んでいる二つ(東京15区、長崎3区)に戦力を集中する」と述べた。一方、早期の衆院解散・総選挙を見据え、引き続き島根1区で公認候補の擁立を目指す考えを示した。

 島根1区補選は、自民新人の錦織功政氏(55)、立民元職の亀井亜紀子氏(58)、無所属新人の佐々木信夫氏(85)が立候補を予定している。

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