江戸時代は「温泉での爪楊枝の使用禁止」 道後温泉改築130周年 当時の鬼瓦など展示

愛媛県松山市の観光のシンボル、道後温泉本館は10日、改築130年を迎えました。これにあわせ、明治時代から屋根を飾ってきた鬼瓦など貴重な資料の展示が始まりました。

道後温泉本館は、1894年(明治27年)に現在の形に改築され、10日で130年を迎えました。

本館東側にある振鷺亭(しんろてい)には、屋根を飾るなどしてきた鬼瓦3点と、道後温泉の歩みを紹介するパネルが展示されています。

又新殿/霊の湯棟(ゆうしんでん/たまのゆとう)北側の屋根を飾っていた鬼瓦は、1899年(明治32年)の製作です。

2019年に始まった保存修理工事にあわせ、新しい瓦に付け替えられるまでおよそ120年にわたって、訪れた人たちを見守ってきました。

付け替えに向けて試作された鬼瓦も、隣に展示されています。

(観光客)
「実際間近で見たらすごく大きくて驚いた。歴史を感じて重みが凄い」

(リポーター)
「瓦が世代交代です」

(観光客)
「あぁ、そうなんですね、『お疲れ様』という感じ」

また、歴史を紹介するコーナーには、昔の写真や図、古文書などの資料が展示されています。

このうち、江戸時代の入浴規則には、四国遍路中の客は3日間の宿泊が許されることや、温泉での爪楊枝の使用禁止などが記されていて、当時の道後温泉の姿が伺えます。

道後温泉は、今年7月11日におよそ5年半ぶりに全館での営業を再開する他、12月には保存修理工事が完了する見込みです。

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