「120年に1度」しか咲かないと言われる竹の花が、各地で目撃されています。なぜ120年に一度なのでしょうか。
稲穂のような・・・
RKB江里口雄介記者「非常に珍しい竹の花が咲いているのは、RKBの吉見カメラマンの自宅です。」
現場は福岡市早良区の閑静な住宅街。本当に花が咲いているのか、カメラマンの自宅の裏側へ回ってみると・・・
記者「あれ?竹ですね。なんかついてますね。」
カメラマン「先の方を見ていただくと、僕もなんか、見たことがない。」
よく見ると、竹の節から、フサフサした稲穂のようなものが生えています。
記者「吉見さん、これは花ですか?」
吉見カメラマン「花だと思います。断定はできないです。」
18年前に植えたこの竹は、「黒竹」という品種ですが、このような状態になったのは初めてだということです。
カメラマン「最初は虫の卵だと思いました」
卵のように見えなくもありません。本当に、花なのか、植物園に持ち込んでみることに。
今、ハチクの一斉開花が始まっている
福岡市植物園緑の解説員二又徳子さん「これは黒竹の花ですね。これ稲みたいな感じでしょ?稲のお花と同じような形で咲いてるので、これはお花ですね。」
竹はイネ科の植物なので、竹の花も稲と同じように咲くといいます。
福岡市植物園の緑の解説員二又徳子さん「黒竹はハチクの仲間で、今、ハチクの一斉開花が始まっていて、ちょうど120年くらい前に平成30年くらいに一世開花が起こるだろうということを予測されていたんですよね。それで研究者たちが今このハチク一斉の開花を全国的に今モニタリングしているというところですね」
調べてみると、去年、和歌山県でも、黒竹の花が咲いたというニュースがありました。黒竹は今、まさに明治以来という一斉開花の時期を迎えているのです。
花が咲き終わったあとどうなるか
120年ぶりに訪れた開花。どのような研究が行われているのでしょうか?
森林総合研究所小林慧人研究員「今どこで花が咲いているのかという情報ですね。その情報を収集することと、珍しい現象ですから、実際に花が咲いて花が咲き終わったあと、どうなっていくのかということに関しても情報があまりないので、地域の方々と一緒にそのデータをとっています。私たちが集めている情報では、開花はもう1000件以上、2010年代の後半から増えてきています」
なぜ120年に一度しか開花しないのでしょうか。
森林総合研究所小林慧人研究員「いやぁ、分からないですね。それが本当に竹笹の魅力的というかすごいところなので、それが明らかになるような研究ができたらいいなと、いろいろな方とよく話しています」
まだまだ研究は続くということで、吉見カメラマンの黒竹も今後どうなっていくか教えて欲しいということでした。